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“バイプレーヤー”伊藤沙莉が連ドラに引っ張りだこの理由

守ろうとしないから、嫌われない

 木村さんによると、伊藤さんは、作品の中で重い展開から明るい展開にガラッと変える“コメディーリリーフ”を任せられることが多いとのこと。「ひよっこ」でも明るいキャラクターでその役割を担っていました。

 伊藤さんの魅力の源泉について、木村さんはこう話します。

「経験が長いので演技の引き出しが多い。小さい頃から、たくさんの共演者がいる数多くの学園ものに出演しているので、観察力と洞察力があります。いじめっ子や今どきの子、優等生…キャラクターが濃くても薄くても演じることができ、さらに、踊りも歌もできる万能女優です」

「せりふやナレーションに頼らずにキャラクターを表現できますし、出番が少なくても、短い時間で印象を残せることも強みです。ベテランや中堅の方はこれが得意ですが、若手で伊藤さん以外にできる人はいません。体を張るなど女優としての“思い切り”もあり、守ろうとしていないので誰にも嫌われない。既に、同世代の女優から一線を画した場所で活躍しているのではないでしょうか」

(オトナンサー編集部)

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木村隆志(きむら・たかし)

コラムニスト、コンサルタント、テレビ解説者

雑誌やウェブに月間30本前後のコラムを寄稿するほか、「週刊フジテレビ批評」などに出演し、各局のスタッフに情報提供も行っている。取材歴2000人超のタレント専門インタビュアー、人間関係のコンサルタントとしても活動中。著書に「トップ・インタビュアーの『聴き技』84」「話しかけなくていい!会話術」など。

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