初めての一人暮らしで“空き巣”に遭った経験を漫画に タンスの給料20万円が盗まれ…
初めて一人暮らしをした頃の出来事を描いた漫画が話題に。入居したての頃は料理を振る舞ってくれるなど、大家さんのおかげで一人暮らしに慣れた主人公でしたが…。

初めて一人暮らしをした頃の出来事を描いた漫画がSNS上で話題となっています。以前、お世話になっていた大家さんから、10年ぶりにメールが届いたという主人公。大家さん夫妻は人柄が良く、入居したての頃は料理を振る舞ってくれるなど、大家さんのおかげで一人暮らしに慣れた主人公でしたが…という内容で「素敵な漫画」「衝撃的」「賃貸契約は書類を確認するといいかも」「保険の大切さが分かった」などの声が上がっています。漫画の作者に聞きました。
警察官と話しているうちに怖さを実感
この漫画を描いたのは、漫画家の栗田あぐり(ペンネーム)さんです。「エースの系譜」(講談社、全3巻)、「片翼シャトル」(小学館、全4巻)などを手がけています。
Q.漫画を描き始めたのは、いつ頃からですか。
栗田さん「もともと絵を描くことが好きでした。その延長線で、小学校中学年頃に初めて原稿とペンで漫画を描きました」
Q.今回の漫画を描いたきっかけは。
栗田さん「以前住んでいたアパートの大家さんが、朝ドラ『半分、青い。』を見て私を思い出してくださり、メールを送ってくれました。その後、久々にお会いしてお食事をしたのですが、会話中に空き巣のお話が出ました。せっかくなので、注意を促すために漫画を描こうと思いました」
Q.当時、一人暮らしをしていたのはどんな家でしたか。
栗田さん「アパートの1階に住んでいました。2階には『かんちゃん』と呼んでいる友人が住んでいて、その隣が大家さんの家でした。大家さんご夫妻は、毎朝、お2人で散歩するくらい仲が良く、おじさんはとてもパワフルで、おばさんはふんわりとした方でした」
Q.窓ガラスの穴に気づいた時の冷静さが印象的です。また、部屋は荒らされていなかったのでしょうか。
栗田さん「冷静というより、放心状態でした。部屋は荒らされておらず、空き巣に入られてから何日たっていたかも、いまだにはっきりとは分かっておりません」
Q.通報して実際に警察が到着した時、どのような気持ちでしたか。
栗田さん「警察の方と話しているうちに、空き巣被害の実感が湧いてきました。『知らない人に家に入られたんだな』と、徐々に怖さがこみ上げてきました。話し中はずっと掃除したいと思っていました(笑)
その後、近所で次々と空き巣被害が起きたそうです。パトロール強化もしてくださったのですが、親も心配していたので引っ越しました。その後、犯人が捕まったかは分かりません。現金やガラス代は、賃貸契約の際に入った保険で全て戻ってきました。保険について教えてくださった大家さん、警察の方々に本当に感謝しております」
Q.この出来事以降、防犯に対する意識や行動の変化は。
栗田さん「戸締まり確認から、防犯ステッカー、窓にサブの鍵をつけたりしました。10年たった今はそこまではしていません。戸締まりの確認くらいです。この漫画を描いたことで、改めて自分の防犯意識を見直すきっかけになりました」
Q.漫画について、どのような意見が寄せられていますか。
栗田さん「保険についてのご意見が多かったです。空き巣も保険が下りるのかと。また、10年前の出来事とはいえ心配してくださる声があり、ありがたかったです」
Q.創作活動で今後、取り組んでいきたいことは。
栗田さん「普段は、少年漫画を中心に描かせていただいています。今回、SNSに投稿した漫画は現実的なお話でしたが(笑)夢あふれる漫画をもっと描いていきたいです」
(オトナンサー編集部)
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