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「ZERO」有働由美子アナ、「報ステ」徳永有美アナ…今、司会者が交代する理由

働き盛りの40代と新人にチャンスの場を

 今秋の司会者交代が発表された時、各局のテレビマンたちに「何か特別な事情は考えられませんか」と、その理由を尋ねてみました。

 すると、尋ねた5人すべてが、「交代は普通のこと」と語っていたのです。つまり、彼らの見方は、「よほど人気絶頂の司会者でない限り、定期的な交代は必要」ということ。ある情報番組のプロデューサーは「一般企業の人事異動だってそうでしょ」、あるバラエティー番組のディレクターは「株と同じで損切りが大事であり、その見極めが難しい」と話していました。

 視聴者の目は年々慣れていき、次第に「代わり映えしない」「飽きた」と感じ、他番組を見たくなってしまうもの。前述のプロデューサーは、「可もなく不可もない司会者なら、常によりフィットする人材を探しているし、見つかったら次の改編期で代える」とまで明かしていました。

 また、司会者の交代で多いのは、働き盛りの40代と、成長が必要な新人。40代はこれまでの経験と実績を武器に安定した進行が期待でき、新人はサブMCのポジションに起用することで、名前を売るとともに、メインMCの技術を真横で学ぶことができます。どちらも、「自局発のスターを育てよう」という意識が強く、社を挙げてのバックアップは間違いありません。

 番組関係者は、自局に寄せられる視聴者やモニターなどの声を参考にしながら、「今、何が求められているのか」「何か問題となっているものはないか」と常に考えています。司会者の交代は、現状の視聴者に合う形を模索する中で行われている、一つの策であり、リスクを考えながらも攻めのスタンスを貫こうとするテレビマンの姿勢そのものとも言えるでしょう。

 早くも大きな話題を集めている有働アナを筆頭に、上記の司会者変更が、吉と出るか、凶と出るか。注目してみてはいかがでしょうか。

(コラムニスト、テレビ解説者 木村隆志)

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木村隆志(きむら・たかし)

コラムニスト、コンサルタント、テレビ解説者

雑誌やウェブに月間30本前後のコラムを寄稿するほか、「週刊フジテレビ批評」などに出演し、各局のスタッフに情報提供も行っている。取材歴2000人超のタレント専門インタビュアー、人間関係のコンサルタントとしても活動中。著書に「トップ・インタビュアーの『聴き技』84」「話しかけなくていい!会話術」など。

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