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サイコパスからパワハラ、クズまで…冬ドラマに“ドS男子”がそろった理由

SNSやネットメディアの動きが活発に

 ドS男子のエキセントリックな言動は物語を動かすだけでなく、話題性の面でも貢献度大。「ありえない」「マジ引いた」というネガティブと、「カッコよすぎる」「うらやましい」というポジティブの両面で話題になりやすく、SNSやネットメディアの動きが活発になるなど、ドラマのPR面を支えてくれます。

 近年、何か別のことをしながらの“ながら見”が増える中、ドS男子は視聴者の目をテレビ画面に引きつける貴重な存在。何気なく見ていても、星名や中堂が登場すると「何かが起きそう」という臨戦態勢が整い、思わずSNSに書き込んでしまうのでしょう。

 ただ、本当の怖さという点では、まだ昨年放送された「あなたのことはそれほど」(TBS系)で渡辺涼太(東出昌大さん)が見せた静かな恐怖のほうが上かもしれません。終盤にかけてドS男子たちがさらなる怖さを見せつけるのか、注目してみてはいかがでしょうか。

 余談ですが、今冬のドラマでは、「もみ消して冬~わが家の問題なかったことに~」(日本テレビ系)の北沢知晶(波瑠さん)、「海月姫」(フジテレビ系)の稲荷翔子(泉里香さん)など、“ドS女子”も強いインパクトを放っています。こちらは男性視聴者から支持を集めているだけに、今冬のドS男子急増は「現在の連ドラは女性視聴者をメインに考えている」というスタッフサイドの戦略とも言えるでしょう。

(コラムニスト、テレビ解説者 木村隆志)

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木村隆志(きむら・たかし)

コラムニスト、テレビ解説者

雑誌やウェブに月間20本強のコラムを提供するほか、「週刊フジテレビ批評」などに出演し、各局のスタッフに情報提供も行っている。取材歴2000人超のタレント専門インタビュアーでもあり、新番組と連ドラはすべて視聴するなど1日のテレビ視聴は20時間超(同時含む)。著書に「トップ・インタビュアーの『聴き技』84」「話しかけなくていい!会話術」など。

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