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広瀬すず、杉咲花らが巣立った伝説ドラマ「学校のカイダン」を語り継ぎたい!

広瀬すずさん、杉咲花さん、成田凌さん…ドラマ「学校のカイダン」に出演した同世代の俳優たちの活躍が目立っています。

広瀬すずさん(2020年9月、時事)、杉咲花さん
広瀬すずさん(2020年9月、時事)、杉咲花さん

 広瀬すずさんが櫻井翔さんとダブル主演を務める日本テレビ系連続ドラマ「ネメシス」(毎週日曜 後10:30)が始まりました。広瀬さんにとって、連ドラ主演はこれが4作目。その記念すべき第1作が2015年に放送された「学校のカイダン」(日本テレビ系)です。

 その舞台となったのが私立明蘭学園。スクールカースト最下層だった女子高生・ツバメ(広瀬さん)がそのスピーチ力によって自らを高め、ライバルたちと友情を育みながら、学校そのものを改革していきます。視聴率的には平凡だったものの、広瀬さんの初々しくも力強い演技は大いに注目されました。

 放送終了後、彼女はラジオ「GIRLS LOCKS!」(TOKYO FM)でこう振り返っています。「ガムシャラにしがみついてて、ここまでモノ作りに熱くなったのは初めて」だったとした上で「みんなに負けたくないって思ってて、みんなの方ができるから。初めてこんな気持ちが芽生えて、人間としても、ものすごい成長したなって、1段ずつ階段を上ったなって思いました」とのこと。女優としての一大転機となったわけです。

 ここでの「みんな」とは、共演した同世代の役者たちを指すのでしょう。中でも、ヒロインの前に立ちはだかるのが「プラチナ8」と呼ばれる8人。そこにも、今をときめく役者たちがいました。

「おちょやん」でコンビ

 まずは、杉咲花さん。現在放送中のNHK連続テレビ小説「おちょやん」(月~土 前8:00)の主演女優です。彼女が演じたみもりんは、プラチナ8で最初にツバメに心を開きました。彼女も広瀬さんも声に強さのあるタイプなので、後の朝ドラ女優2人がぶつかりながら打ち解けていく回(第5話)は、今見返しても迫力を感じます。

 そんな杉咲さんが「おちょやん」でコンビを組む成田凌さんも、プラチナ8を演じた一人です。2人の共演はこれが最初で「おちょやん」が5回目。彼女は朝ドラヒロインという大役を務めるにあたって、「これまで何度も共演させていただいていることもあり、今回も昔から知っている幼なじみという役柄なので“同志”という感じです(略)成田さんが現場にいると安心感があります」(関西ウォーカー)と語りました。

 成田さんが「学校のカイダン」で演じたのは、小説家志望の陸。ブログでは最終回を前に「同世代の役者さんたちと毎日仕事をして、たわいもない会話やお芝居の話をして、楽しく幸せな毎日でした」とあいさつしていたものです。

 しかし、最近、その中の1人を当初は嫌っていたことを告白しました。その相手とは、同じプラチナ8で、リーダー格の夏樹を演じた間宮祥太朗さんです。

 3月21日放送の「行列のできる法律相談所」(日本テレビ系)でのこと。成田さんはモデル出身であることを間宮さんにばかにされている気がして、「なんか嫌」だったと明かしました。全10話のうち8話あたりまではせりふ以外で口を利かず、目も合わせなかったそうです。

 一方、この番組にVTR出演した間宮さんも成田さんに「軟派な印象を持っていた」として、「お互いに嫌い合ってのスタートでした」と語りました。高校生たちが火花を散らすというストーリー同様、舞台裏でもちょっとしたバトルが展開されていたわけです。とはいえ、途中で仲良くなり、今では親友と呼べる関係に。2人とも再共演を楽しみにしているようです。

 プラチナ8には、飯豊まりえさん扮(ふん)する玲奈もいました。インタビュー(モデルプレス)では「あの役がすごく嫌だって言われることもありました(笑)」としながらも「女の子みんなでご飯を食べに行ったりします。旅行に行こうっていう話も出るくらい仲良くなりました」と現場の雰囲気を明かしていたものです。

 また、現在は活動休止中ですが、伊藤健太郎さんもプラチナ8の一人、波留を演じました。昨年10月、交通事故に伴う不祥事を起こしてしまったものの不起訴処分が決定。SNSで謝罪も行い、活動再開が期待されています。

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宝泉薫(ほうせん・かおる)

作家、芸能評論家

1964年岐阜県生まれ。岩手県在住。早大除籍後「よい子の歌謡曲」「週刊明星」「宝島30」「噂の真相」「サイゾー」などに執筆する。近著に「平成の死 追悼は生きる糧」(KKベストセラーズ)、「平成『一発屋』見聞録」(言視舎)、「あのアイドルがなぜヌードに」(文春ムック)など。

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