中山美穂、初めて知った“笑わせない”コメディーの魅力「そういう表現もあるんだな」
映画「108~海馬五郎の復讐と冒険~」に出演する中山美穂さんに、出演の経緯や、松尾スズキさんとの共演、現場で学んだことなどについて聞きました。

映画「108~海馬五郎の復讐と冒険~」に出演する中山美穂さん。同作は、名脚本家として成功している海馬五郎(松尾スズキさん)は、妻で元女優の綾子(中山さん)が浮気していることをSNSで知ってしまいます。ショックから離婚を考えますが、離婚時の財産分与で資産の半分を支払わなければならないことを知り、資産1000万円を自らの不貞で使い切って復讐(ふくしゅう)しようとするコメディー映画です。
オトナンサー編集部では、中山さんにインタビューを実施。出演の経緯や、松尾スズキさんとの共演、現場で学んだことなどについて聞きました。
出演を自ら願い出るほど、面白い作品
Q.出演を自らお願いされたとのことですが。
中山さん(以下敬称略)「松尾スズキさんと初めて会ったのがドラマの現場で、共演はしていなかったのですが、共演者を交えてご飯に行きました。そのときにこの映画の構想を聞き、すごく面白そうなので出演したいとお願いしました。数カ月たって台本が届き、読むと主人公の妻の役で、私のイメージで当て書きしてくださったのかなと思いました」
Q.台本を読んだ感想を教えてください。
中山「本当に面白ったです。こんな作品は他には見当たらないし、これから先もないだろうと思いました。読み物としても興味深く、セリフや中身はぶっ飛んでいるし、どんな映画になるのか、想像するのも演じられるのも楽しみでした」
Q.松尾さんとの共演はいかがでしたか。
中山「多才な方ですし、ご自身で演じられて演出し、脚本も書き、監督も担当されています。この映画は松尾スズキの世界で、その中で私が存在できるのは光栄でうれしかったです」
Q.完成した映画の感想は。
中山「最高に面白かったです。ゲラゲラ笑いました。オーディションのシーンも突然、ミュージカル調になったりして不思議でした。台本でどんな感じになるのかと思っていましたが、皆さん見事に演じられていてクオリティーに感動しました」
Q.綾子の役はどう捉えましたか。
中山「綾子を捉えるより、海馬が追い詰められていく中で対照的に見えたらいいのかなと思いました」
Q.現場はどんな雰囲気でしたか。
中山「松尾さんが演じる側の気持ちも分かる方なので、気持ちが通じやすく、演じやすい現場でした」
Q.R18で年齢制限があることについては。
中山「R18だから表現できることもあるので、そこは突き抜けた作品です。本当は多くの人に見てもらいたいですが、R18だからこそできる表現が必要な作品なのかなと思いました」
Q.現場で勉強になったことはどんなことでしょうか。
中山「コメディー映画ですが、笑わそうとせず芝居で笑わせる、そういう表現もあるんだなと思いました。至って真面目な芝居をしている、でもおかしい。今後はもっとコメディーに挑戦したいです」
Q.松尾さんからのアドバイスや要望はありましたか。
中山「優しいセリフなのですが、海馬には怖く聞こえるように言ってほしいと言われました。すごむのではなく、あくまで優しく言わなければならないので難しかったです」
Q.俳優としての松尾さん、監督としての松尾さんに違いはあるのでしょうか。
中山「ないんですよね。松尾さんが役のまま演技指導されていても、何の違和感もなかったので不思議でした。松尾さんが切り替わらないのか切り替えていないのか、一緒なのかよく分かりませんが」
Q.今度、松尾さんと仕事をするなら、どんな仕事をしたいですか。
中山「先日そんな話をしたら、中山美穂を追い詰める1人舞台と言われました。できる、できないは別にして挑戦したいです」
映画「108~海馬五郎の復讐と冒険~」は10月25日から全国公開。
(オトナンサー編集部)
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