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大仕掛けが続く「あなたの番です」、ピンチ乗り越え2クール攻略へ!

キャストとキャラへの興味関心がアップ

 また、序盤は「多すぎて誰がどんなキャラなのか分からない」という声が多かった30人超のキャストとキャラクターも、回を追うごとに定着。「いつも体のどこかをけがしていた黒島沙和(西野七瀬さん)のけがが消えたからあやしい」「榎本早苗(木村多江さん)が逮捕されたまま終わるとは思えない」「尾野幹葉(奈緒さん)のセリフにあやしいところが多い」「これから安藤政信さん演じる佐野豪が大いに絡んでくるのでは」など、キャストとキャラクターに関する書き込みが増えています。

 これは「放送を重ねるたびにキャストとキャラクターへの興味関心が高まる」という連ドラのメリットそのもの。同様に2クール放送されている朝ドラのキャストとキャラクターに思い入れが強くなりやすいことからも、長丁場のメリットが出ている様子が分かるのではないでしょうか。

 30日にはいよいよ第2章“反撃編”がスタート。最愛の菜奈を奪われた翔太が怒りを爆発させ、犯人を捜すべく動き出していきます。これまでの翔太は、常に笑顔で小犬のように人懐っこい姿を見せていましたが、第2章では一変。「今最も人気のある俳優」と言われる田中圭さんの二面性が楽しめるのも魅力であり、制作陣による仕掛けの一つなのです。

 さらに大きな仕掛けとして見逃せないのは、「今年ナンバーワンのブレイク俳優」と言われる横浜流星さんの出演。横浜さんは、マンションに引っ越してきた大学院生・二階堂忍を演じ、大学で研究しているAIを使って翔太の犯人捜しをサポートしていくようです。田中さん&横浜さんという魅力的なバディーの活躍が、多くの女性視聴者を喜ばせることは想像に難くありません。

連ドラのない改編期は「あな番」の独壇場

 ここまで書いてきたように、制作陣はさまざまな仕掛けを用意していますが、やはり、最大の策は2クール放送でしょう。

 2クール放送は、とかく「失敗したらどうするのか」というリスクばかり語られがちですが、成功したときのリターンは計り知れないものがあります。その点、当作は同時期にスタートした春ドラマが次々に終了し、視聴者が「ロス」を感じる改編期に「インターバルを挟まずに放送を続けられる」というメリットを享受。7月スタートの夏ドラマが始まる前の現在は、話題を独占できるまさに独壇場なのです。

 同作がクライマックスに向けてますます盛り上がったら、「1クールの放送が当たり前」「2クールはリスクが高すぎる」という業界の常識に変化が生まれるかもしれません。その意味でも、「あなたの番です」の第2章から目が離せないのです。

(コラムニスト、テレビ解説者 木村隆志)

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木村隆志(きむら・たかし)

コラムニスト、テレビ解説者

雑誌やウェブに月間20本強のコラムを提供するほか、「週刊フジテレビ批評」などに出演し、各局のスタッフに情報提供も行っている。取材歴2000人超のタレント専門インタビュアーでもあり、新番組と連ドラはすべて視聴するなど1日のテレビ視聴は20時間超(同時含む)。著書に「トップ・インタビュアーの『聴き技』84」「話しかけなくていい!会話術」など。

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