場面緘黙症で自己肯定できなかった小学生時代…救ってくれた先生描く漫画が「泣ける」
場面緘黙症だった子ども時代を描いた漫画が話題に。小学生時代、自己肯定感が低かったという作者でしたが…。
場面緘黙症(ばめんかんもくしょう)だった子ども時代を描いた漫画「大好きだったO先生」がSNS上で話題となっています。小学生時代、自己肯定感が低かったという作者。O先生と出会ったことで現在の職業につながり…という内容で「泣ける」「いい先生に巡り会えてよかった」「感動した」などの声が上がっています。作者の女性に聞きました。
今があるのは、先生のおかげ
この漫画を描いたのは、グラフィックデザイナーの今じんこ(ペンネーム)さん(33)です。フリーランスでデザインの仕事をしながらインスタグラムで育児漫画を発表しています。
Q.漫画を描き始めたのは、いつ頃からですか。
今さん「第2子育休中の空いた時間に、育児日記としてインスタに投稿し始めました」
Q.今回の漫画を描いたきっかけは。
今さん「場面緘黙症の認知度がまだ低いので知ってもらいたいということ、子ども時代に接する大人の態度で子どもの人生が大きく変わるということを描きたかったからです」
Q.「場面緘黙症シリーズ」を発表することで、何か変化はありましたか。
今さん「子ども時代の気持ちを思い出すことで、自分が大人になった今は、わが子だけでなくすべての子どもたちに温かく接しようと改めて思うようになりました」
Q.O先生とはその後、交流があるのでしょうか。
今さん「小学校卒業後も手紙をやり取りしましたし、私の母が亡くなった時もお通夜に来てくださりました。O先生のことは第二の母のように感じていたのでうれしかったです。久しぶりにまたお手紙を出したいです」
Q.子どもにとって、先生はどのような存在であってほしいですか。
今さん「『先生は自分のことが好き』と子どもから思われる存在であってほしいです。私は保育園の先生からのいじめが原因で場面緘黙症になったので、『先生』に不信感がありました。『O先生は自分のことが大好きなんだ』と思えたおかげでとても救われました」
Q.漫画について、どのような意見が寄せられていますか。
今さん「かつて場面緘黙症だった方からの共感、お子さんが場面緘黙症の方からの相談、場面緘黙症という疾患を知らなかった方からの温かい声が寄せられうれしかったです」
Q.創作活動で今後、取り組んでいきたいことは。
今さん「これまでは、ポジティブで炎上しないような内容を描くことを心がけていたのですが(笑)、思い切って描いた場面緘黙症シリーズの反響が大きかったので、シリアスな内容も発信していきたいです。また、絵と字が下手でコンプレックスがあるので練習して上達したいです(フォロワーさんが増えるたびに思います)」
(オトナンサー編集部)
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