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表面は熱いけど中はひんやり…「冷凍チャーハン」をうまく温めるコツは? 冷食メーカー2社に聞く

冷凍チャーハンを中までしっかり温めるコツはあるのでしょうか。冷凍食品メーカー2社に聞きました。

「冷凍チャーハン」をうまく温めるコツは?
「冷凍チャーハン」をうまく温めるコツは?

 冷凍食品の中でも人気の高いものの一つが「冷凍チャーハン」ですが、電子レンジで温めた冷凍チャーハンを食べる際、表面は温まっているのに中がひんやりしていることがあります。中までしっかり温めるコツはあるのでしょうか。冷凍食品メーカー2社に聞きました。

「加熱ムラ」を抑える

「本格炒め炒飯」などの冷凍食品で有名な、ニチレイフーズ(東京都中央区)マーケティング部広報グループの担当者は、「中がひんやり」の原因を次のように解説します。

「冷凍食品を家庭の電子レンジで温める場合、どうしても加熱ムラが発生することがあります。これは、『電子レンジの機種や製造年』『電子レンジの加熱方法(ターンテーブル、フラットテーブル)によって、マイクロ波の当たり方が違う(マイクロ波は電磁波の一種。食品に当てると、食品に含まれる水の分子などが振動し、摩擦熱が発生。この摩擦熱によって食品全体が温められる)』などに起因します。

冷凍食品は電子レンジで加熱すると、まず『解凍』され、その後温められます。この解凍は、出力(ワット数)が低い方がムラなく均一に進みます。反対に、高出力の電磁波で加熱すると加熱ムラが大きくなり、冷たい部分が残ったり、過加熱によって焦げたりする場合もあります」

「中がひんやり」の原因については、「ザ★チャーハン」などの冷凍食品を製造する、味の素冷凍食品(東京都中央区)研究開発推進部企画推進グループの今泉圭介さんも「電子レンジの庫内で生じる加熱ムラが原因です。チャーハンを山型に盛って加熱をする、もしくは丼のような底が深い容器に入れて加熱をすると、『表面と外周部は過加熱、中心部は加熱不足』という状態になります」と答えています。

 電子レンジで冷凍チャーハンをうまく温めるには、「加熱ムラ」を抑えるのがポイントのようです。では、どうすればよいのでしょうか。ニチレイフーズ担当者のアドバイスです。

「電子レンジのマイクロ波ができるだけ均一に当たるよう、チャーハンは平らな丸い皿に盛ってください。特にターンテーブルの電子レンジ(稼働時に庫内の底面に設置された丸皿を回転させながら食品を加熱するタイプ)の場合、周辺と中心で温度に差が出るため、均一に温まるよう、ドーナツのように中央に穴を開けた状態で盛り付けてから解凍するのがお勧めです。

チャーハンを盛り付けたら、まずは500ワットか600ワットで商品パッケージに記載の調理時間で加熱してください。加熱後、『表面は熱いが、中はひんやりしている』といった状態が確認された場合、全体を混ぜて解凍状態を均一にしてから10秒ずつ追加で加熱するとよいでしょう。

もし毎回、加熱ムラが発生する場合、加熱途中で一度電子レンジを止め、全体を混ぜてから再加熱するなど、ご家庭の電子レンジの状態に合わせて調整いただくのがよいかと思います」

 味の素冷凍食品の今泉さんにもアドバイスをもらいました。

「冷凍チャーハンを温めるときは、皿を使用しましょう。電子レンジの加熱様式に合わせて次の方法で温めると、比較的、加熱ムラを抑えられます。

【ターンテーブルの電子レンジ】
ドーナツのように、中心に穴が開くようチャーハンを盛り付け、温める。

【フラットテーブルの電子レンジ(庫内の底面に丸皿が設置されていないタイプ)】
全体を薄く平らに盛り付けてから温める。

また、たくさんの量を一度に温めたい場合、温めている途中でレンジの扉を開けて全体をかき混ぜてから再度温めると、加熱ムラを抑えられます」

 2社の担当者によると、こうした方法は、冷凍ピラフなど他のコメ料理の冷凍食品を温めるときにも同様の効果が期待できるとのことです。試してみてはいかがでしょうか。

(オトナンサー編集部)

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