白石麻衣写真集が異例の大ヒット その裏で激化する「写真」をめぐる争いとは
写真をめぐるビジネスの狙いは三者三様
現在は、別格の白石麻衣さんらを除けば、グループアイドル、モグラ、グラビアアイドルの写真をめぐるシェア争いは、まさに三つ巴の状況。ただ、意外なことに、それぞれの狙いは同じでなく、三者三様なのです。
まず、グループアイドルが写真のビジネスを行う主な狙いは、売り上げのアップ。タレントの中でも最も物販に強いだけに、「グラビアや表紙に出ることで、ファンを増やしたい、写真集を売りたい」のです。
次に、モグラが写真のビジネスを行う主な狙いは、ファン層と芸域を広げるため。「ファッション感度の高い女性層だけになりがちなファン層を広げたい」。同時に、「知名度を上げることで、女優業やバラエティー出演など、次のステップにつなげたい」という思いが強いのです。
最後に、グラビアアイドルが写真のビジネスを行う主な狙いは、そもそも主戦場だから。ここを奪われることは存在意義を失うことになるため、彼女たちが最も必死です。
あまり知られていませんが、グラビアと表紙の売り上げは微々たるもので、特に表紙は「報酬ゼロ」というケースが大半。「写真集やDVD、ライブや自己メディアの宣伝ができる」という理由で、売り上げはほとんど期待できませんが、「それでも出たい」のが彼女たちの心境です。
今後、グループアイドル、モグラ、グラドルのバトルは、どのような方向に進んでいくのでしょうか。若手女優、地方在住タレント、外国人タレント、一般の美人女性など第4の勢力も考えられるだけに、まだまだ混とんとした状況が続く気がしています。
(コラムニスト、テレビ解説者 木村隆志)
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