あどけなさと妖艶さを両立させる二階堂ふみ、オファーが絶えない理由とは
TBS系連続ドラマ「プロミス・シンデレラ」主演の二階堂ふみさん。「西郷どん」「エール」出演など女優としてのこれまでを振り返り、その魅力に迫ります。

女優・二階堂ふみさんが7月11日、MBS・TBS系バラエティー「日曜日の初耳学」(毎週日曜 後10:00)に出演。MCを務める林修さんのインタビューに答え、女優としての半生について語りました。
転機となった「西郷どん」
沖縄県出身の二階堂さんは、12歳の頃に地元のフリーペーパー「沖縄美少女図鑑」でグラビアデビュー。それが事務所マネジャーの目に留まり、スカウトされて芸能界入りを果たしました。最初は女優としてではなく、ティーン向けファッション誌「ニコラ」の専属モデルとして知名度を上げていったのです。
中学生になってから、本格的に女優業をスタートさせ、オーディションを経て、役所広司監督の処女作「ガマの油」(2009年)のヒロイン役に抜てきされたことが話題に。屈託のない笑顔やあどけなさが宮崎あおいさんに似ているという声が多数上がり、“ポスト宮崎あおい”と注目を浴びるようになりました。
上京後はロックバンド・神聖かまってちゃんの楽曲をモチーフとした「劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ」(2011年)で映画初主演を務め、「第3回TAMA映画賞最優秀新進女優賞」「第26回高崎映画祭最優秀助演女優賞」をダブル受賞。翌年公開の映画「ヒミズ」でも染谷将太さんと共に「第68回ヴェネツィア国際映画祭」で「マルチェロ・マストロヤンニ賞」を日本人初受賞、2013年には「第36回日本アカデミー賞新人俳優賞」をはじめ、数々の賞を受賞したことから、名実ともに次世代を担う実力派女優の仲間入りを果たしました。
徐々に妖艶な魅力も開花させ、映画「私の男」(2014年)では、浅野忠信さん演じる“父親”とのぬれ場にも挑戦。近親相姦(そうかん)を描いたセンセーショナルな衝撃作で、二階堂さんは体を張って、父親からのゆがんだ愛情に身を任せ、ついには殺人まで犯してしまう少女を演じ切ったのです。
かわいらしい容姿からは想像もつかない吸引力で、見るものを引きつけてやまない二階堂さん。そんな彼女が「日曜日の初耳学」で、自身の転機となった作品として、24歳のときに出演した大河ドラマ「西郷どん」(NHK総合)を挙げました。
二階堂さんは同作で西郷隆盛の妻・愛加那を演じたことで、改めて“演じる”ということを見つめ直したそう。「もっと素直にお芝居をしたいし、そのキャラクターを生きることを大事にしなきゃいけない」とドラマの撮影現場で感じたことを明かしています。
西郷隆盛を演じた鈴木亮平さんは当時、二階堂さんを「感性のバケモノ」と表現。二階堂さんもまた、7月13日に放送された「伊集院光とらじおと」(TBSラジオ)で、気配りができてストイックな鈴木さんを尊敬する先輩として挙げ、「『この人についていこう』って気持ちになる。今後、海外に羽ばたいていくような方」と称賛するなど互いに影響し合っていたようです。
二階堂さんに名だたる監督からオファーが絶えない理由は、少女のように鋭敏な感性と、一方で「人生何周目?」と思うような落ち着き払った大人の魅力を持ち合わせているからでしょう。
「癖のある役どころをこなす実力派女優」と聞けば、一瞬近寄りがたい印象を持ってしまいますが、2016年から2年間レギュラーを務めたバラエティー番組「ぐるぐるナインティナイン」(日本テレビ系)内のコーナー「グルメチキンレース・ゴチになります!」では、飾らない人柄にも注目が集まっていました。「日曜日の初耳学」に出演する中島健人さんも、二階堂さんの考え方やたたずまいがあまりに大人で“ふみパイセン”と呼んでいることを明かしています。
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