芳根京子“不老”役でも…老いていくのが楽しみ「30代、40代の自分見たい」
映画「Arc アーク」主演の芳根京子さんに、永遠の若さに対する表現や死生観などについて聞きました。

映画「Arc アーク」で主演を務める女優の芳根京子さん。同作は、放浪生活を送っていたリナ(芳根さん)はエマ(寺島しのぶさん)と出会い、大手化粧品会社で、遺体を生きていた姿のまま保存できるように施術「プラスティネーション」をする仕事に就きます。30歳になったリナは、エマの弟で科学者の天音(岡田将生さん)が研究している不老化処置を受け…短編小説「円弧(アーク)」の映画化です。
オトナンサー編集部では、芳根さんにインタビューを実施。永遠の若さに対する表現や死生観などについて聞きました。
「心だけが年を取る」想像できず
Q.リナは30歳で永遠の命を手に入れますが、どのように表現しようと思いましたか。
芳根さん(以下敬称略)「18歳や30歳は想像できますが、心だけが年を取るというのは想像できませんでした。石川慶監督とも話し合いましたが、話が広げられなかったので、現場に入ってから考えましょうということになりました。石川監督から、『心だけが年を取っていくと大体のことは経験しているから、最短距離で物事を進められると思う』と言われ、納得しました。
今まで、上の年齢を演じたときは老化現象で起こることに気を付けていました。老化現象がなくなったときにどうなっているのかは、おばあさんを見て研究するのではないなと思いました。また、石川監督から、『いろいろ経験しているから、やってみないと分からないことがどんどんなくなっていくと思う』と言われ、それを表現できたらいいなと思っていました」
Q.プラスティネーションのシーンは作り込みましたか。
芳根「ひたすら練習を重ねました。どういう角度がきれいかとか、アートでした。どの角度がいいか、振付師の方に指導してもらいました。プラスティネーションの装置がスタジオに置いてあったので、空き時間に練習していました」
Q.石川監督とのお仕事はいかがでしたか。
芳根「石川監督は絶対に否定しないんですよね。リハーサルをして、それをベースに組み立てていきます。石川監督は『皆さんのいいとこ取りをしたい。皆さんからもらって組み立てるのが得意です』とおっしゃっていました。お芝居って楽しいなと常に思える現場でした」
Q.不老化処置があれば受けたいですか。
芳根「今は思わないですが、10年後は24歳で止めておけばよかったと思っているかもしれません。今は嫌だと思っても、老化を止めた方がいいのかなと思います。リナはやりたいことを精いっぱいしていて、理想的な人生です。
今は年齢を重ねる自分がすごく楽しみだし、30代、40代の自分を見たいと思います。その年齢にならないとできないことはいっぱいあると思いますし、老いていくのも楽しみなんですが、実際に老いてしまったら、老いって嫌だなと思うかもしれません」
Q.どのように年齢を重ねたいですか。
芳根「全然計画していません。この仕事を始めたのもスカウトがきっかけで、想像していた人生ではなかったし、朝ドラを10代でできるとは思っていませんでした。そう思うと、守りに入っていたんだなと思いました。そう思ったとき、想像力の乏しさを感じたので、自分がこうなっていたらいいなとあまり思いません。どうなっていくのかが楽しみなので、老いを楽しみたいと思います」
Q.死生観について改めて考えましたか。
芳根「普段、生活をしていて、生を実感することってなかなかないですし、死ぬこともピンときません。生きる死ぬに意識を向けたことがなかったのですが、この作品に出演して、意識するようになりました。
生まれて、人生が始まって、死んで終わると思っていましたが、生きることと死ぬことは『アーク』というタイトル通り、弧を描いたときの隣同士にいるんだなと思いました。死は怖いけど、身構えるものでもないのかなと思いました。精いっぱい生きる楽しさは感じています」
映画「Arc アーク」は全国公開中。
(オトナンサー編集部)
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