記憶が曖昧…小学生時代の本を探し当てた司書の偉大さを漫画に 「プロの仕事」と称賛の嵐
図書館司書に本の検索を依頼した出来事を描いた漫画が話題に。小学生の頃に読んだ本を探して図書館に行った主人公は…。

図書館司書に本の検索を依頼した出来事を描いた漫画がSNS上で話題となっています。小学生の頃に読んだ本を探して図書館に行った主人公。本のタイトルを忘れていたため、大ざっぱな内容を司書に伝えますが…という内容で「いい司書に出会えてよかった」「感動した」「プロの仕事」などの声が上がっています。作者の女性に聞きました。
人生を豊かにしてくれる司書
この漫画を描いたのは、高鳥未唯(ペンネーム)さんです。大学院に通う傍ら、漫画家として活動しています。2017年12月に講談社の少女漫画雑誌「なかよし」に読み切り漫画「夢にひそむマーメイド」が掲載され、デビューしました。
Q.漫画を描き始めたのは、いつごろからでしょうか。
高鳥さん「はっきりとは覚えていませんが、小学生の頃、地元の漫画コンペに作品を応募するようになったのが始まりだと思います。それから毎年応募するようになり、大学生の時に描いた作品を見た『なかよし』編集部の方に声をかけていただいたことが、漫画家という職業を考えるきっかけになりました」
Q.今回の漫画を描いたきっかけは。
高鳥さん「『司書さんがいてくれてよかった』と感じた経験を素直に伝えたかったからです。元々、『図書館の日』の4月30日に投稿予定でしたが制作が間に合いませんでした。その後、ニュースで司書が話題になっていることを知り、改めて描いてみました。司書という職業に明るくありませんが、少しでも良い方向に変わればと願っております」
Q.探していた本を司書さんが見つけてくれた時のお気持ちは。
高鳥さん「うれしかったですし、奇跡を間近で見たような高揚感を覚えています。曖昧な情報しかなかったにもかかわらず、見つけていただけたので本当に驚きました」
Q.本を渡した時の司書さんの様子はどうでしたか。
高鳥さん「とてもうれしそうでした。私が探していた本だけでなく『天才えりちゃん』の他の本も全部持ってきてくださったので、確信があったのかもしれませんね。話を聞いたところ、他の司書さんにも聞いて見つけ出してくださったようで、本当に親切な司書さんでした」
Q.大人になり、「天才えりちゃん」を読みたくなったきっかけは。
高鳥さん「『子どもの頃に読んだ、あの本ってどんな内容だったかな?』と思ったことがきっかけです。図書館の良いところは、本を見つけたいと思えば、いつでも気軽に探しにいけることだと思います。
『天才えりちゃん』シリーズは、主人公のりゅうのすけくんの、独特な視点で物語が進む点が面白いですね。ファンタジーだと分かっていても、本当にあった出来事なのではと思わせてしまうほど、表現にリアリティーがあり、何度読んでも楽しいSF作品です」
Q.漫画について、どのような意見が寄せられていますか。
高鳥さん「『司書さんすごい!』という声を多く頂き、とてもうれしいです。司書という職業は、単にカウンターで貸し出しをする人ではなく、人の人生を豊かにしてくれる大切な職業だと思って描いたので、多くの方に声をかけていただき、描いてよかったと感じています。
本職の司書さんからも『うれしかった』という声を多く頂きました。司書さんへの感謝と応援の気持ちも込めたのでうれしかったです」
Q.創作活動で今後、取り組んでいきたいことは。
高鳥さん「妖怪や妖精など不思議な生き物が好きなので、彼らが出てくる漫画を描きたいです。学業と並行しつつ、楽しく描けるよう頑張ります」
(オトナンサー編集部)
いつも楽しく読ませていただいております。
ところで今までの漫画を本で一気読みしたいのですが販売されてますか?