乳業界に宣戦布告!? 新「豆乳」はオジ消費狙う
豆乳の需要が拡大しています。日本豆乳協会によると、食のヘルシー志向の追い風を受け、2015年の生産量は30万3000キロリットルで、過去20年間で市場は10倍に拡大したと言われています。また、「飲む」から「食べる」へ消費トレンドがシフトしているようです。
豆乳の需要が拡大しています。日本豆乳協会によると、食のヘルシー志向の追い風を受け、2015年の生産量は30万3000キロリットルで、過去20年間で市場は10倍に拡大したと言われています。また、「飲む」から「食べる」へ消費トレンドがシフトしているようです。
若者の豆乳好きは、スタバ「ソイラテ」効果?
業界関連団体で作る「まめプラス推進委員会」が9月16~19日の4日間、関東・関西在住の15~69歳の男女1000人を対象に行ったアンケートによると、豆乳を「とても好き」「好き」「どちらかというと好き」と答えたのは全体の90%で、男性のみに絞っても88%と、共に高い結果となりました。製造技術の進化で、近年では豆乳の品質も向上しており、加えて大手コーヒーチェーン店のスターバックスが提供する「ソイラテ」などの影響もあってか、若者には抵抗感なく、「おいしい」「飲みやすい」というイメージが浸透しているといいます。
近年では「USS(Ultra Soy Separation)」と呼ばれる加工技術も生まれ、大豆本来のおいしさをそのまま生かして分離できるようになりました。世界初の特許技術により、豆乳を油分の多い「豆乳クリーム」、水分の多い「低脂肪豆乳」に分けることが可能になったそうです。生乳の分離法に近い方法で大豆を分離するため、従来の豆乳にはなかったおいしさ、機能が多く確認されているといいます。
豆乳チーズ量産化で、新たな消費加速か
また、日本の伝統食材として長らく愛されてきた豆乳は近年、ヨーグルトやケーキ、鍋の素など「食べる」食材へとその姿を変えつつあります。先日は、食用油脂大手の「不二製油」が豆乳を発酵させたチーズの量産に成功したと、一部メディアで報道されたばかりです。豆乳チーズも乳由来のものと同様、熱を加えると溶けるといいます。この技術は日本初とのことです。
豆乳由来の製品は乳業製品と比べ、一般的にカロリーも低く、生クリーム製品で比較すると3分の1とのこと。豆乳にはコレステロールを下げる効果もあるそうです。しかし、まだ課題も多いそう。
同委員会によると、男性は「年齢が高くなるほど、豆乳を飲まなくなる」といいます。実際に前述のアンケートでも「とても好き」と回答した男性は
10代 : 30%
20代 : 35%
30代 : 28%
40代 : 24%
50代 : 17%
60代 : 16%
と年代が上がるごとにその割合を減らしています。年配者は豆乳に対して「昔の『豆臭いイメージ』を持っている」からだそう。委員会としては今後、年配者への需要喚起に向けて「レストランへの納入に力を入れ始める。そのようなところから需要を増やしていきたい」と話します。「乳業界に戦いを挑むわけではないが、これからは乳業から豆業の時代。牛の乳から豆の乳」だそうです。
(オトナンサー編集部)
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