木幡竜、ドニー・イェンのマッサージ師が認める筋肉 「体づくりは1カ月かけます」
映画「生きててよかった」で主演を務める俳優の木幡竜さんに日本と中国の撮影の違いや体づくりなどについて聞きました。
映画「生きててよかった」で主演を務める俳優の木幡竜さん。同作は、長年の戦いで体がむしばまれたボクサーの楠木創太(木幡さん)は、ドクターストップと恋人との結婚を機に、引退を決意し、新しい生活を築くために仕事に就きます。何をやってもうまくいかず、社会にもなじめず苦しい日々を送っていますが、そんな中、ファンを名乗る謎の男から大金を賭けた地下格闘技へのオファーを受け…戦うことに取り憑かれた男の生きざまを描いた格闘アクション映画です。
オトナンサー編集部では、木幡さんにインタビューを実施。日本と中国の撮影の違いや体づくりなどについて聞きました。
ドニー・イェンさんと並んでマッサージを受けたことも
Q.映画の企画はどのように生まれたのでしょうか。
木幡さん(以下敬称略)「プロデューサーにボクシングのセカンドキャリアの話で、僕が中国で学んだアクションの撮影方法を取り入れた映画を作りたいという話をしていました」
Q.中国の撮影のやり方は日本とは違いますか。
木幡「ハリウッドも同じだと思うのですが、アクションシーンはその映画の監督ではなくアクション監督がカット割や構図、カメラの位置全てを決めて撮ります。日本はアクション監督というより、アクションコーディネーターや殺陣師の方が振り付けを指導し、監督が撮ることが多いと思います。
僕が中国で経験した映画でいいと思った点は、アクション監督がアクションに関して全て決めて、監督は現場からいなくなるくらい権限が与えられます。一つの動きを撮るとき、構図も考えながら動きを撮ります。その画角でできてないと、アクションをつけた意味がなくなります。アクション監督じゃないと見せたいところと、見せなきゃいけないところを選別できないんです。それをやらせてもらいました」
Q.トレーニングはどれくらいされていますか。
木幡「体を動かすのは好きです。アクション映画を撮るときは、1カ月くらいかけて体を作ります。年を取れば取るほど柔軟が大事です。映画『レジェンド・オブ・フィスト 怒りの鉄拳』を撮ったときはドニー・イェンさんと並んでマッサージを受けていました。ドニーのマッサージ師が僕に『おまえの筋肉は本物だ』と言ってくれました(笑)
あの映画の最後のシーンは軍服ではなく脱いで戦う予定だったんですが、僕の体を見たドニーが『あいつは脱がさない』と谷垣健治監督に言ったそうです(笑)」
Q.体づくりはどのようにされましたか。
木幡「これを撮る前に、中国で撮影をしていました。そのときに中国のスタッフさんに相談したら、ジムを紹介してくれました。筋トレというよりボクシングのトレーニングがメインです。筋トレは自重を使ったトレーニングしかしていなくて、バーベルを使うと格闘家ではなくハリウッド俳優のような筋肉になります。野生の猿が野原を走ってできたような体が、僕の肉体の個性だと思っています」
Q.初主演の感想はいかがでしょうか。
木幡「主演をやりたいというよりは、俳優として、人間として魅力的になりたいと思っていました。人としての魅力があれば、自然と俳優としてのニーズが出てくると思っています。その延長線上で、主演になれたのはうれしかったです。体が柔らかい役を体が柔軟じゃない人はできないじゃないですか。もし魅力的な人間を演じるときに、上っ面じゃなく人として魅力的であるのは重要だと思っています」
Q.“生きててよかった”と思う瞬間はどんなときですか。
木幡「常に思っています。人に何かを感じてもらったとき、自分が発信した言葉だったり、表現物だったりで、何かを感じてくれたときによかったと思います」
映画「生きててよかった」全国公開中。
(オトナンサー編集部)
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