娘の育児に悪戦苦闘…思わず“涙”を流したパパへ、ママが語りかけた言葉 「共感できました」
パパが思わず涙を流したエピソードを描いた漫画が話題に。ある日「パパ嫌! ママ!」と激しくグズった娘に対してパパが…。

パパが思わず涙を流したエピソードを描いた漫画がSNS上で話題となっています。第2子を出産したばかりのママに代わり、1歳の娘の寝かしつけを担当していたパパ。しかし、ある日「パパ嫌! ママ!」と激しくグズった娘に対してパパが…という内容で「パパがすてき」「共感できました」「気持ちを共有できるのはうれしいですね」などの声が上がっています。作者の女性に聞きました。
パパが同じ土俵で子育てを
この漫画を描いたのは、主婦の和栗 ぐり(ペンネーム)さん(26)です。インスタグラムで育児漫画などを発表しています。
Q.漫画を描き始めたのは、いつごろからでしょうか。
和栗さん「2020年1月からです。第1子誕生をきっかけに産後うつになったり、育児の難しさを感じるようになりました。時には、人として最低なことが頭をよぎったことも…。でも、こう考えるのは自分だけじゃないはず。同じような思いを持つ人に、独りじゃないって伝えたい。また、こう考える人もいるんだよって伝えたい。そう思い、描き始めました」
Q.今回の漫画を描いたきっかけは。
和栗さん「パパが自分と同じ土俵で子育てをしてくれている、と気付いた瞬間だったからです。すごくうれしかったので描き残したいと思いました」
Q.「パパ嫌」はいつごろからはじまったのでしょうか。
和栗さん「長女はもともと私にべったりで、パパを拒否することはしばしばでした。ただ、私が第2子を妊娠してからは入院中や産後を考え、意図的にパパと長女の距離を近づけていたこともあり、この漫画の時期は特に親密に過ごしていました」
Q.それまでパパは「嫌」と言われても気にしていなかったのですか。
和栗さん「このときは、第2子を出産して1カ月の頃でした。生まれて間もない子と長女を同時に寝かせるのは難しく、変わらずパパに寝かしつけをお願いしていました。ただ、私がリビングにいることが長女には分かっているため、日に日に寝かしつけの時間が延びていたそうで、少しずつパパもストレスがたまっていました。
そして長女も、本当はママと寝たい気持ちがあったのでしょう。長女もパパも、お互いにこの日が我慢の限界だったのだと思います」
Q.ママの慰めに、パパはどのように答えましたか。
和栗さん「長女がもっと小さい頃、私も同じ気持ちでよく泣いていました。そのときに、私が一番かけてほしかった言葉をパパにかけました。私の言葉にパパはうなずくだけでした」
Q.その後、パパや長女さんに変化はありましたか。
和栗さん「次の日の夜、パパはめげずに気持ちを切り替えて、寝かしつけをしてくれました。長女も激しくグズることなく寝たそうです。『私が寝かしつけするよ』とも言いましたが、パパは第2子の面倒を見ている私を気遣って、頑張ってくれたのだと思います。
ただ、少しでも無理だったら助けを呼ぶことを約束しました。限界になって気持ちの糸が切れてしまう前に、お互い無理せず、助けを求められることが分かっているだけで、心が楽になるものです」
Q.漫画について、どのような意見が寄せられていますか。
和栗さん「『パパさんすてきですね』と言ってくださるコメントが多かったです。私がパパへ最後にかけた言葉について『その言葉を私もかけてもらいたかった』とおっしゃる方もいました。
私たち夫婦が育児の大変さ、つらさを共感、共有できるようになったのは、第2子出産がきっかけでした。ワンオペ、ワーママ、いろいろな境遇の中で頑張っているママさんの気持ちを理解してくれるパパさんが増えることを願っています」
Q.創作活動で今後、取り組んでいきたいことは。
和栗さん「わが家は1歳7カ月差の年子を育てており、私は産後うつを経験したり、現在も育児に対する不安と戦いながら過ごしています。
『育児は大変だよね。楽しいだけじゃないよね。でも、子どもってかわいいよね…』ママの数だけ思いや考え方、育児への向き合い方があると思いますが、同じ気持ちなんだ、私だけじゃないんだ、と思える内容を発信していきたいです」
(オトナンサー編集部)
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