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初めての東京、初登校で道に迷った方向音痴の私 勇気を振り絞って男性に話しかけ…」「すてきな出会い」

上京してすぐ、道に迷ったときの出来事を描いた漫画が話題に。英語を学ぶために上京したものの、語学学校の登校初日に道に迷ってしまった女性は…。

漫画「日本で出会った素晴らしき人々」のカット=ちよ(__chiyoyo__)さん提供
漫画「日本で出会った素晴らしき人々」のカット=ちよ(__chiyoyo__)さん提供

 上京してすぐ、道に迷ったときの出来事を描いた漫画「日本で出会った素晴らしき人々」がSNS上で話題となっています。英語を学ぶために上京したものの、語学学校の登校初日に道に迷ってしまった女性。あたふたしながら、通りかかった男性に道を聞くと…という内容で「私も方向音痴です」「お兄さん最高」「すてきな出会いでしたね」などの声が上がっています。作者の女性に聞きました。

居場所がないという勝手な思い込みで…

 この漫画を描いたのは、ちよ(ペンネーム)さん(31)です。10年ほど前から米国で生活しており、日々の出来事や心の病気の治療に関することなどを漫画にして、インスタグラムで発表しています。

Q.漫画を描き始めたのは、いつごろからでしょうか。

ちよさん「2019年4月ごろです。自身が精神的な病気を患っていて、思うようにいろいろなことができず、孤独を感じながらボーッとベッドに座っていたとき、『今、自分みたいにさまざまな理由で、寂しいとか情けないとか思っている人がいるのかな?』『その人が自分の絵日記を読んで、“こんなやつも毎日何か頑張ったり、頑張らなかったりして生きているのか。じゃあ、自分も起き上がって、ぼちぼち、一日生きてみるか!”と思ってくれたらうれしいな』と考えて描き始めました」

Q.今回の漫画を描いたきっかけは。

ちよさん「日本に住んでいたときに生きづらさのようなものを感じており、自分には居場所がないと思い込んでいました。でも、アメリカへ来て、精神的な病気が分かり、治療を始めたことで、たくさんの優しい方々に出会うことができました。日本にいたときは、病気がつらすぎて、居場所がないと勝手に思い込んでいただけで、本当は多くの人に優しくしてもらっていたことに気付きました。それがうれしくて、日本で親切にしてくださった方たちの話を描きたいと思いました」

Q.東京には何年住んでいたのですか。住んでみて、だいぶ慣れましたか。

ちよさん「東京には留学するための語学学校へ通うため、1年間住んでいました。学校とバイト先と寮の往復ばかりで、あまりいろいろなところへは行けませんでしたが、最初は満員電車に驚いていたのも、1年たつ頃には体を小さくして、あの中にキュッと収まるのがうまくなっていました」

Q.相手が優しいお兄さんでよかったですね。駅までの道中、どんな話をしたか覚えていますか。

ちよさん「優しいお兄さんで本当にありがたかったです! 駅までの道中は、東京の街を初めて歩くことや登校初日という緊張、お兄さんに申し訳ない、こんな親切にしていただいていいのかなと頭がいっぱいで、話すことができませんでした」

Q.東京に出てきて、一番大変だったことは何でしょうか。

ちよさん「満員電車や人の多さ、周りはとても早歩きで、流れに乗って歩くのが大変でした」

Q.漫画について、どのような意見が寄せられていますか。

ちよさん「『私も方向音痴です』とおっしゃる方が多かったです。また、地方から東京へ行き、道に迷った際に『東京の人は冷たいイメージがあったけれど、すごく優しく教えてもらった』などのコメントを頂きました」

Q.創作活動で今後、取り組んでいきたいことは。

ちよさん「精神的な病気の闘病記をネガティブや暗いイメージではなく、楽しく笑えるような感じで漫画にできたらいいなと思っています」

(オトナンサー編集部)

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