オトナンサー|オトナの教養エンタメバラエティー

「110番通報すべきか迷う」状況に遭遇したら…元警視庁刑事が「ためらわずに通報してほしい」シチュエーション11選

【110番通報すべき事例】指名手配の犯人に似ている人物がいる

【110番通報すべき事例】誰かの言い争いが続いていて、収まりがつかないようだ（暴行傷害に発展の恐れ）

【110番通報すべき事例】しばらく子どもの泣く声が聞こえる。親の怒鳴り声も聞こえる（児童虐待の恐れ）

【110番通報すべき事例】向かいのアパートのベランダに小さな子どもがいる（ネグレクトの恐れ）

【110番通報すべき事例】人が乗った車が、エンジンをかけたままずっと停車している（ストーカー、侵入盗、強盗の下見の恐れ）

【110番通報すべき事例】さっきから同じ人が通りを行ったり来たりしている（不審行動の可能性）

【110番通報すべき事例】マンションの住民ではない人が敷地内に入り込んでいる（侵入盗、強盗の恐れ）

【110番通報すべき事例】元交際相手が突然訪ねて来て、呼び鈴を押している（ストーカーの恐れ）

【110番通報すべき事例】家族が帰宅しない。連絡が取れない（事件事故、認知症の人のうろつき）

【110番通報すべき事例】お客さんが寝込んでしまって帰らない（タクシー運転手や、お店を経営している人）

【110番通報すべき事例】公園に若者がたむろして、たばこを吸っている（地域治安悪化の兆し）

こうした状況に遭遇したときは、ためらわずに110番通報を！（※元警視庁刑事・小比類巻文隆さん監修）

【だまされやすい人の特徴1：社会問題に無関心―そもそも特殊詐欺を知らない】かつては新聞やテレビ、週刊誌などを通して、社会問題に自然と触れるのが当たり前だったが、スマートフォンが当たり前になった今、情報は「自分が選んだもの」しか目に入らない時代になった。このような状態は「フィルターバブル」と呼ばれ、自分と異なる意見や、興味のない社会的トピックが視界に入らなくなる。その結果、特殊詐欺の手口がどれほど進化しているか、今どのような犯罪が横行しているかすら知らないまま、被害者になってしまう（→次のページへ）

【だまされやすい人の特徴2：「自分は大丈夫」というリアリティーの喪失】特殊詐欺という言葉は知っていても、「自分が狙われるわけがない」「そんなバカな話に引っかかるはずがない」と思い込んでしまう人は非常に多い。これは「正常性バイアス」と呼ばれ、災害時などにも「自分は大丈夫」と思って逃げ遅れてしまう心理のこと。例えば、ニュースで「警察官を名乗る男に500万円をだまし取られた」という見出しを見ても、まるで映画のワンシーンのように捉えてしまい、現実感がないまま記憶に残らない。しかし、実際に電話がかかってきて、「お宅の口座が詐欺グループに利用されている可能性があります。至急確認したいので、キャッシュカードを準備してください」などと具体的に言われると、頭が真っ白になる人は少なくない。情報としては知っていても、それが「自分の現実」と結びつかないことで、詐欺の初動に気付けない（→次のページへ）

【だまされやすい人の特徴3：孤立が生む心理的隙間―頼れる人がいない人】「すぐに相談できる人がいない」という孤立状態のこと。一人暮らしの高齢者に多く見られるが、実は、家庭内にいても孤立している人はたくさんいる。詐欺師は「言葉遣い」「話すペース」「相手の反応への共感」などを完璧に訓練しており、「この人に相談すれば何とかなる」と思わせる空気をつくる。つまり、被害者の“孤独感”に入り込み、まるで親切な味方のように振る舞う。孤立していると、最初の“相談できる人”が詐欺師になってしまう危険性がある（※元警視庁刑事・小比類巻文隆さん監修）

「だまされやすい人」に共通する3つの特徴を、正しく知って、自分自身と大切な人を守ろう

記事ページに戻る

1 2

小比類巻文隆（こひるいまき・ふみたか）

元警視庁警部補／治安戦略アナリスト・危機管理スペシャリスト

30年にわたって警察官として勤務し、危機管理の第一線を歩んできたスペシャリスト。1993年に警視庁へ入庁後、爆弾処理班を経て中国語通訳捜査官、さらに国際捜査官として、銃器・薬物犯罪を中心に情報収集や秘匿捜査、海外組織による密輸入事案の解明に従事。殺人・強盗・誘拐など重大事件の捜査本部にも多数参加。2023年に退官後は、警察での実践経験を社会に還元すべく、講演や執筆、メディア対応など幅広く活動中。現場のリアルを伝える、数少ない治安専門家のひとり。note「沈黙のリアル」（https://note.com/coffy_agent）

コメント

コメントをキャンセル