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「ズボン」「パンツ」「スラックス」は何が違うのか

下半身に身に着けるものといえば「ズボン」「パンツ」「スラックス」という名称が思い浮かびますが、これら3つは一体、何が異なるのでしょうか。ファッション史の専門家に聞きました。

ズボン、パンツ、スラックスは何が違う?

 ファッションにおけるボトムスの種類といえば、「ズボン」「パンツ」「スラックス」という名称が一般的ですが、その区別は素材によるものか、形状によるものか、はたまた別の基準があるのか、明確に答えられる人はそう多くはないでしょう。今回は、これらの違いについて、モード学園(東京・大阪・名古屋)でファッション史を教える塙恵子さんに聞きました。

「パンツ」は米英で意味が異なる 

 まず「ズボン」は、下半身に履く二股に分かれた衣服の総称です。日本流の呼び方で、男性用にも女性用にも使われます。

「ズボンという名称の由来については、フランス語で『ペチコート』を意味する『jupon(ジュポン)』から来ているという説と、江戸時代末期に、これを履く時の『ずぼん』という音から生まれたという説があります」(塙さん)

 次に「パンツ」は、ズボンと同じく下半身に身につける二股に分かれた衣服の総称であることに加え、下半身用の下着という2つの意味があります。元々は、フランス語の「pantalon(パンタロン)」から来ているとされますが、パンツをズボンの意味で用いるのはアメリカ英語、下着の意味で用いるのはイギリス英語と、同じ単語でも国によって意味が異なります。

 最後に「スラックス」は、主にスーツや制服などで、ジャケットやブレザーなどの上着と合わせて着用するフォーマルなタイプ全般のことを指します。普通よりもゆったりとしたシルエットから「緩んだ」「たるんだ」という意味を持つ英語「slack」が語源となっています。

「元々は、太もも周りにゆとりを持たせたタイプを指すものでしたが、ブランドによってはタイトなスラックスも見られます。『センタープレス』と呼ばれる折り目が中央に付いているものがポピュラー。素材はウールやポリエステル、コットンなどが用いられるのが一般的です」

 ちなみに、イギリス英語におけるスラックスは「替えズボン」のことを指し、スーツに合わせるズボンは「トラウザーズ」と呼ばれています。

「下半身に着用する二股の衣服の総称であるズボンに対し、使用シーンや形状によってはパンツやスラックスのように異なる名称となります。パンツはカジュアルなファッションに使われることが多く、カーゴパンツやスキニーパンツなど種類が豊富なので、好みやシチュエーションによって選び分けることが可能です。フォーマルなスラックスはビジネスシーンに適しているとされますが、生地に変化を加えることで幅広いスタイルに合わせることができます。ファッション用語にも流行があり、意味合いさえ変わってしまうことも。これまでの言葉の意味が変化し、新たな名称が生まれてくるかもしれませんね」

(オトナンサー編集部)