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芳根京子、秘めたる心の闇を表現する圧倒的な“陰”のヒロイン

唯一無二の“陰”のヒロイン

「累-かさね-」や今回の「ファーストラヴ」も含め、芳根さんはこれまで、闇の深いキャラクターを演じることが多かったように思います。ですが、芳根さんが演じるとなぜか、彼女たちを嫌いになれず、不思議と最後には好きになってしまうのです。それは、芳根さんがキャラクターの心の内にある思いを表現することに優れ、彼女たちの人生や境遇がどんな場面でも透けて見えるからでしょう。

 実は芳根さんは中学生の頃、特定疾患に指定されている難病「ギラン・バレー症候群」を患っていたことがあり、「べっぴんさん」の会見では「1年間くらいは普通に学校に通うことが難しい時期がありました」と語っていました。そのピュアなルックスとは裏腹にどこか陰があり、演技に深みがあるのは、青春時代に思うように体を動かせなかった経験があるからなのかもしれません。

 芳根さんの同年代には、土屋太鳳さん、広瀬すずさん、桜井日奈子さん、杉咲花さんといった華やかな若手女優が名を連ねますが、彼女たちが“陽”のヒロインなら、芳根さんは“陰”のヒロイン。従来のヒロイン像を覆す、心の闇を持った役に全身全霊で挑む唯一無二の存在といえるでしょう。

(ライター 苫とり子)

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苫とり子(とま・とりこ)

エンタメ系ライター

1995年、岡山県生まれ。東京在住。学生時代に演劇や歌のレッスンを受け、小劇場の舞台に出演。IT企業でOLを務めた後、フリーライターに転身。現在は「Real Sound」「AM(アム)」「Recgame」「アーバンライフメトロ」などに、エンタメ系コラムやインタビュー記事、イベントレポートなどを寄稿している。

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