【漫画】“片耳難聴”を思い切ってカミングアウト、歴代彼のうれしかった反応 「悩みますよね」
片耳難聴を恋人に打ち明けたときのエピソードを描いた漫画が話題に。歴代の彼氏に自身が片耳難聴であることを打ち明けてきた女性は…。
片耳難聴を恋人に打ち明けたときのエピソードを描いた漫画「片耳きこえない私のお付き合い カミングアウト」がSNS上で話題となっています。歴代の彼氏に自身が片耳難聴であることを打ち明けてきた女性。ある元彼と歩いているとき、「右耳聞こえなくて…」と打ち明けるとうれしい反応が…という内容で「ズキュンとくる気持ち、分かります!」「カミングアウトは悩みますよね」「意外と気にしない人も多いのかも」などの声が上がっています。作者の女性に聞きました。
「信頼できる」と感じたらカミングアウト
この漫画を描いたのは、会社員のキクチ(ペンネーム)さん(20代後半)です。インスタグラムやツイッターでエッセー漫画を発表しています。
Q.漫画を描き始めたのは、いつごろからでしょうか。
キクチさん「漫画は小学生から描いておりますが、SNSで描き始めたのは大学3年生からです。『片耳難聴の生活って面白いな』と感じたので、発信したいと思いました」
Q.今回の漫画を描いたきっかけは。
キクチさん「以前から、同じ片耳難聴の当事者の方に『恋愛ではどうしているのか?』と聞かれることがあったので、描くことにしました」
Q.カミングアウトをする相手やタイミングについて教えてください。
キクチさん「基本的に誰が相手でも、『この人なら大丈夫、受け入れてくれそう』と思った人にしか伝えません。なので、『信頼できる』と感じたときに言うようにしています。基本的には限られた人にだけ、片耳難聴特有の行動を理解してほしいタイミングが多い人にのみ伝えます。初対面の人にはほとんど伝えませんね」
Q.カミングアウトをする前は緊張しますか。
キクチさん「緊張します。心の中では自分の体をたたいて、『勇気出せ!』と言ってます(笑)」
Q.伝えたことを後悔したり、傷ついたりした経験もあるのでしょうか。
キクチさん「幸いなことに、ほとんどそういう経験はないのですが、驚いた顔をされると少し傷つきます。『目が悪いんだよね~』と言ったときくらいの反応だとうれしいですね」
Q.自分がカミングアウトをされる立場のときは、どのような反応を心がけていますか。
キクチさん「常に『へえ~』『そうだったんだ!』と軽い反応を心がけています。私自身、そういう反応が一番うれしいので」
Q.カミングアウトをためらっている人にアドバイスをお願いします。
キクチさん「無理にカミングアウトをする必要は全くないと思っています。ただ、カミングアウトをしないことで人に迷惑をかけてしまう環境だったり、1人で頑張りすぎてつらかったりしたら、言うのもアリだと思います。もし、言いたい気持ちが強いのであれば、例えば、『右耳が聞こえないから場所交代してもいい?』とか、そのときの場面に合わせて言うと伝えやすいと思います」
Q.漫画について、どのような意見が寄せられていますか。
キクチさん「当事者の方からの共感の声が多かったです。また、片耳難聴の人と関わりがある方(友人、恋人)からの『私はカミングアウトをされて、こんな反応をしました』というコメントもありました。現実世界で片耳難聴の方と出会うのは、見た目で分からないのでかなり難しいのですが、SNSだと仲間がこんなにいるんだなとうれしく思いました」
Q.創作活動で今後、取り組んでいきたいことは。
キクチさん「幼少期の話や、人生最大に耳にハプニングがあった話も描いていきたいと思っています。また、婚活などの恋愛ネタも反響が大きいので、新たなシリーズを描きたいです。漫画だけでなく、さまざまな媒体で“伝える”ことをしていきたいので、最近ではYouTubeも始めました。伝えたいことによって最適な媒体は異なるので、多くの場で活動していきたいです」
(オトナンサー編集部)
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