今度は週刊誌記者! 吉高由里子はなぜ“お仕事ドラマ”と好相性なのか
日本テレビ系連続ドラマ「知らなくていいコト」主演で、写真週刊誌記者を熱演する吉高由里子さん。その“お仕事ドラマ”との相性の良さは、何に由来するのでしょうか。
現在放送中の日本テレビ系連続ドラマ「知らなくていいコト」(毎週水曜 後10:00)で主演を務める女優の吉高由里子さん。“お仕事系ヒューマンドラマ”の同作で、日々、スクープを追う写真週刊誌記者を熱演しています。
吉高さんはこれまで、同局系連ドラ「正義のセ」(2018年)やTBS系連ドラ「わたし、定時で帰ります。」(2019年)と立て続けにお仕事ドラマに主演。いずれも、仕事に真摯(しんし)に向き合う女性を好演し、特に残業問題を扱った「わた定」は共感性が高く、最終回は平均視聴率12.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録しました。
吉高さんとお仕事ドラマの相性について、コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんに聞きました。
適齢、そして朝ドラ女優の認知度
吉高さんは、1988年生まれの31歳。NHK連続テレビ小説「花子とアン」(2014年)でヒロインを演じた後、すべてのドラマで主演を務めるなど経験豊富で、「テレビマンにとってはリアルタイム視聴が期待できる貴重な存在」と木村さんは評します。
「正義のセ」は仕事と恋に奮闘する女性検事の物語で、「わた定」はウェブ制作会社を舞台にワークライフバランスを描いた作品です。公式ホームページではそれぞれ“心温まるワーキングドラマ”“痛快お仕事ドラマ”と紹介されていました。
「恋愛ドラマと違い、お仕事ドラマの主演は30歳前後が適齢です。また当然ですが、ゴールデン・プライム帯のドラマでは、幅広い年齢層から認知されていることもキャスティングの条件になります。その点、吉高さんは年齢もちょうどよく、朝ドラ女優ならではの認知度もあります」(木村さん)
吉高さんは元々、働く女性らしさがあるという“リアリティー”を評価されてきたわけではないそうですが、「『吉高由里子といえばこの役』という強烈な印象のキャラクターがないので、どんな職業の役にも染まることができます」。また、「バラエティーなどでは明るくはじけた一面を見せていますが、演技ではそれを抑えて、共感度の高い女性を演じられるのも強みの一つです」。
さらに、愛嬌(あいきょう)のある吉高さんのキャラクターも、お仕事ドラマに出演する上で効果を発揮しているそうです。
「『家売る女』の北川景子さんのように突出して女性から憧れられている女優は、ドラマでは等身大の役で共感を得ることが難しく、スーパーウーマンや変人のような極端な役になりがちです。もちろん、吉高さんもきれいなルックスですが、憧れというより気さくなイメージで親近感を持たれていて、それが等身大の役につながっています」
お仕事ドラマといっても“恋愛要素”が描かれることもしばしばですが、これについて木村さんは「現在、プライベートで浮いた話がないこともいい“振り”になっています。幸せそうな結婚生活を送る女優が恋に悩む女性を演じても、世間の共感は得にくいのです。その意味で、吉高さんは恋愛が絡むお仕事ドラマにキャスティングされやすい状態」と指摘します。
「吉高さんは誰からも嫌われにくい要素があり、熱烈なファンこそ多くありませんが、幅広い層から好感を持たれています。これはドラマのマーケティング上、主演選びでとても大切なことなのです」
(オトナンサー編集部)
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