高畑充希“変人”演じることへの思い 「忘却」「過保護」「同期」は変人三部作
テレビ東京系人気グルメドラマ「忘却のサチコ」主演の高畑充希さんに、作品の見どころなどを聞きました。

NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」をはじめ、連続ドラマ「過保護のカホコ」(日本テレビ系)、「同期のサクラ」(同)など多くのヒット作に出演してきた女優の高畑充希さん。
主演を務めるテレビ東京系の人気グルメドラマ「忘却のサチコ」シリーズが「新春スペシャル」として約1年ぶりに復活し、婚約者に逃げられた過去を忘れるため、美食の道を進むことになった変わり者の文芸誌編集者・佐々木幸子を熱演しています。
オトナンサー編集部では、高畑さんに単独インタビューを実施。作品の見どころや“変人”を演じることが多いことへの心境などを聞きました。
仕事は完璧なのに何かが欠落
Q.今回、単発ドラマと連ドラを含めて3回目の放送です。
高畑さん(※以下敬称略)「原作の漫画もキャラクターも、ドラマの撮影チームも大好きな作品です。このドラマが続けばいいなと思っていたら、スペシャルドラマから連ドラになって、回を重ねるたびに知ってくださる方が増えて、多くの方に楽しんでいただけるようになりました。この作品に戻って来ることができてうれしいです」
Q.作品の好きな部分は。
高畑「テレ東の深夜でしかできない感じでしょうか(笑)とにかくシュールなんですが、出演者やスタッフ全員で、全力で作品に向き合っています。これからも、ほそぼそとでもやっていきたいですね。でも絶対、『孤独のグルメ』ほどは続けられない(笑)幸子さんが妙齢というか、結婚に近いお年頃じゃないと成立しない話なので、私が年を取ってしまうとできません(笑)」
Q.幸子はどのようなキャラクターとお考えでしょうか。
高畑「幸子さんは変な人ですけど私自身、幸子さんというキャラクターを愛しています。彼女は“鉄の女”と描かれていますが、保護欲を刺激するような、ほっとけない感じが漏れ出ているんです。いつも一生懸命で仕事は完璧なのに、何かが欠落していてちぐはぐになってしまう。そんなズレもあれば、(元婚約者)俊吾さんを忘れられない乙女心も持っていたり、守ってあげたくなるところが好きな要素です」
Q.それを表現するために、どのようなところに気を付けましたか。
高畑「コメディードラマではありますけど、自分では面白いことをしているとは思わないようにしています。一生懸命、食に向き合って、一生懸命、作家の先生に向き合って、その結果が笑えたらいいいなと。余計なことは考えずに邪念を捨てて臨んでいます」
Q.幸子の性格に共感できる部分はありますか。
高畑「食への向き合い方は近いところがあって、私もご飯は好きです。“忘却”を目的にはしませんが、月並みですけどおすしとか、ご飯を自分へのご褒美にすることはよくあります。やっぱりご飯好きじゃないとグルメドラマはしんどいですよね」
Q.食事シーンの日は、やはりうれしいですか。
高畑「この作品は珍しいグルメドラマで、食がアクロバティックに消化されていきます。ゆっくり味わうというより、幸子さんはスポーツのように食べるんです。動きが加わることもあって気を取られがちなのですが、いつもおいしいものを食べさせてもらえてラッキーです」
Q.ちなみに、最後の晩餐(ばんさん)は何がいいですか。
高畑「家庭のご飯がいいですね。家族で鍋とか。昔はモツ鍋がすごく好きだったんですけど、油っぽいものが食べられなくなってきて(笑)なので水炊きで、でも、締めまでしっかり食べたいです」
Q.今回の見どころを教えてください。
高畑「お正月にぴったりのポップで明るい話で、幸子さんが“爆モテ”している展開を見逃さないでいただければと思います。テンションの高いドラマで、神戸ビーフのシーンもたっぷりあります。ぜひ、正月太りに拍車をかけてほしいです」
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