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木村多江、唯一無二の“薄幸”に飽き足らない挑戦へ「どんなことでもまずやってみる」

フジテレビ・関西テレビ系連続ドラマ「後妻業」で“変顔”などの新境地に挑戦している木村多江さんに単独インタビュー。女優としての信念などを聞きました。

木村多江さん
木村多江さん

 2009年に日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を、2018年のTBS系連続ドラマ「あなたには帰る家がある」では、コンフィデンスアワード・ドラマ賞助演女優賞を受賞するなど、実力派女優の木村多江さん。劇中で数多くの“薄幸キャラ”を演じていることでも知られますが、出演中のフジテレビ・関西テレビ系連続ドラマ「後妻業」(毎週火曜 後9:00)では“変顔”のほか、ビンタの応酬や口げんかなどの新境地を開拓しています。

 オトナンサー編集部では、木村さんに単独インタビューを実施。女優としての信念や、ドラマの見どころなどを聞きました。

後妻業の女に狙われた資産家の娘を演じる

 木村さんにとって、役者は「詐欺師」。演じている役を通して自身の性格を想像されることがうれしいそうで、「視聴者の皆さんに『木村多江はこういう一面があるのかも』とうわさしてほしいです」。

「後妻業」は大阪が舞台。持ち前の美貌と話術で数々の男性をとりこにし、後妻として最後をみとることで遺産を手に入れる“後妻業”の女・小夜子(木村佳乃さん)に狙われた資産家の娘・中瀬朋美(木村多江さん)は、小夜子の悪事を暴こうと調査を進め…というストーリーです。

 木村多江さんは、女同士の感情があらわになったけんかや変顔など新境地のシーンにも挑戦。今回のオファーは「うれしかった」と振り返ります。

「(木村佳乃さんと)声を荒らげてけんかをするシーンはすごくラッキーです。一方的に言ったり言われたりは演じてきましたが、相手のせりふにかぶせたり、まくしたてたりするような口げんかは今回が初めて。演技を楽しむ余裕はありませんが、良い経験です」

 劇中で標準語を話す木村多江さんは、関西弁で話す木村佳乃さんとの舌戦(ぜっせん)に応えられるようにさまざまな工夫をしているそうです。

「変顔をしたり、口をパクパクさせたり、あたふたしたり…。関西弁に勝てるコミカルな要素を加えています。いまだに難しいですが、見どころになったらうれしいです」

 同作で、「脱・薄幸の役」を宣言したことが話題となった木村さん。自らの代名詞ともいえる“薄幸キャラ”について、どのように捉えているのでしょうか。

「バラエティー番組でも、“薄幸女優”とキャッチにしていただくこともあります。唯一無二の役者になりたいと思っていますので、『これをやらせたら、木村多江』と言われることは、とても幸せでありがたいことです。楽しくやらせていただいています」

 一方で、これまでにない新たな挑戦にも意欲的です。

「皆さんに飽きられてしまったら嫌だなという気持ちもあります。どんな役でも演じられないといけないと思っていますので、フットワーク軽く、どんなことでもまずやってみる。さまざまな演技ができてこそ、役者の幅も広がり、深みが出てくると思っています」

(オトナンサー編集部)

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