オトナンサー|オトナの教養エンタメバラエティー

秋に「夜更かし」すると免疫力低下!? 専門家が教える“良質な睡眠”取るコツ

秋に夜更かしをすると、心身にどのような影響を与える可能性があるのでしょうか。上級睡眠健康指導士に聞きました。

秋に夜更かしをすると、心身にどう影響?(画像はイメージ)
秋に夜更かしをすると、心身にどう影響?(画像はイメージ)

 最近になって暑さがようやく和らぎ、過ごしやすくなりました。秋は夏よりも眠りやすい季節といわれていますが、SNS上では「秋の夜長、ついつい夜更かししちゃう」「秋の夜、読書にぴったり」「秋の夜更かしは最高」などの声が上がっています。秋に夜更かしをすると、心身にどのような影響を与える可能性があるのでしょうか。上級睡眠健康指導士の山本智子さんに聞きました。

秋は睡眠時間が自然と長くなる季節

Q.ネット上では「秋は夏よりも長めに寝た方がよい」といわれることがありますが、本当なのでしょうか。理由も含めて、教えてください。

山本さん「秋だから夏よりも長く寝た方が良いというわけではありません。睡眠時間は季節によって変化するため、意識して無理に睡眠時間を長くするというよりは、自然と睡眠時間が長くなるというイメージです。自然のリズムに従って自分に合った睡眠時間を見つけることが大切です。秋の夜長の気持ちよく過ごせる時間帯を、夜更かしではなく睡眠のために使うとよいのではないでしょうか」

Q.もし秋に夜更かしをして睡眠時間が減った場合、心身にどのような影響を及ぼす可能性があるのでしょうか。

山本さん「秋に限らず、睡眠時間を減らすとさまざまな体調不良につながったり、日中のパフォーマンスの低下につながったりします。特に秋は、夏という睡眠状態が悪化しやすい時期を経ている状態です。秋も睡眠不足の状態が続くと、生体リズムや自律神経が乱れたり、免疫力が下がったり、気分が落ち込んだりと、いろいろな不調につながりやすくなります。その後の体調を考えると、秋にしっかりと睡眠を取り、夏の間に睡眠不足でたまった疲労を回復しておいた方がよいでしょう」

Q.秋に寝付きを良くしたい場合、どのような取り組みが有効なのでしょうか。

山本さん「これは秋に限らず通年で言えることですが、睡眠環境や生体リズムを整えるのが大事です。睡眠環境を整えるためには、寝室の温度や湿度を適切に保ったり、寝具やパジャマを夏用の製品から保温性のある製品に切り替えたりすることが大切です。生体リズムを整えるためには、朝起きたら太陽の光を浴びて体内時計をリセットすることが大切です。

さらに、秋になると気候が良くなって過ごしやすくなるため、日中は活動的に過ごすのがお勧めです。他にも『午後3時以降に居眠りをしない』『就寝の1~2時間前にぬるめのお風呂にゆっくりつかる』『部屋の照明を200ルクス以下に落とす』といった工夫をすると、スムーズな寝付きにつながるでしょう」

(オトナンサー編集部)

【豆知識】「えっ…!」 これが“秋の夜更かし”が危険な理由です!

画像ギャラリー

山本智子(やまもと・さとこ)

上級睡眠健康指導士

大学時代に臨床心理学科にて睡眠の研究に従事。15年間の会社員生活の後、2022年に独立。中小企業の人手不足倒産を防ぐための事業の一環として、睡眠改善を用いた健康経営支援を実施。上場企業、小学校、中学校、地域のサロン、オンライン等で、「睡眠衛生教育」に関する講座実績多数。公式ホームページ(https://www.growthmuch.com

コメント