中条あやみ“負けず嫌い”遥に共感「助けてもらうのは大切だと思いました」

　映画「水上のフライト」で主演を務める女優の中条あやみさん。同作は、中条さん扮（ふん）する、走り高跳びで世界を目指す遥（中条さん）は事故に遭い、歩けなくなります。心を閉ざし、自暴自棄に陥っていたある日、パラカヌーと出会った彼女が周囲の人々に支えられながら、新しい夢を見いだしていくヒューマンドラマです。

　オトナンサー編集部では、中条さんにインタビューを実施。カヌーの撮影や現場の雰囲気、作品の魅力などについて聞きました。

「ダントツでうまかった」と褒められ…

Q.カヌーに乗られていかがでしたか。

中条さん（以下敬称略）「競技用のカヌーは細くて、乗るだけでも1カ月かかると言われ、できるのかっていう不安しかありませんでした。最初はプールで練習して、真っすぐ進むようになったくらいで川に出ました。川に落ちると乾かすことから始めないといけないので、絶対落ちられないという緊張感から上達が早くなった気がします。

追われるとできるタイプなのかなと思いました（笑）これからも続けたいと思っていますし、大会にも出てみたいです」

Q.車いすはすぐに動かせるようになりましたか。

中条「小学生のとき、車いすバスケを授業でする機会があって、それを体が覚えていたみたいですぐに乗れるようになりました。撮影のときの車いすの先生からは『いろいろな人に車いすを教えてきたけど、ダントツでうまかった』と言われました（笑）」

Q.今後、挑戦したい乗り物はありますか。

中条「釣りがしたいので、船の免許を取ってみたいです」

Q.遥には共感できましたか。

中条「負けず嫌いだから、弱っているところを見せるのが苦手でそこに共感できました。クールで強いと思われがちですが内面は弱く、本当は『誰か助けて』と思っているのに、言えなくて損しているところがあります。素直にできないことはできないと言って、助けてもらうのは大切だと思いました」

Q.パラスポーツの印象は映画に出演して変わりましたか。

中条「この作品を撮るまで、パラリンピックはなじみがないものなのかなと思っていました。体の障害によって競技のルールが変わったりします。人間の強さや生命力を感じられる競技だと思いました」

Q.体を酷使する大変な撮影だったと思いますが、精神面はいかがでしたか。

中条「カットがかかったり、家に帰ったりするとオフになるので、みんなには切り替えが早いと言われます。現場では挫折した気持ちを味わったり、いろいろな人との共同作業の楽しさを知ったり、遥と一緒に成長できたと思いました」

Q.カヌーを楽しむためにしていたことはありますか。

中条「カヌーを練習していて、うまく乗らなきゃと焦っていましたが上達できずに、一瞬嫌いになりそうなときもありました。川に出て風を浴びながら、みんなと一緒にカヌーをこいでいると楽しくなりました。

それからの上達が早く、そのとき、『好きこそ物の上手なれ』ということわざが浮かび、上手になるから好きになるんじゃなくて、好きだから上手になるんだなと気付きました。これから、いろいろなことをしていく中で、大事なことだと思っています」

Q.普段、リフレッシュにしていることはありますか。

中条「ずっと変わらず、サウナで、リフレッシュしたいときに行きます。1～2週間に1度くらいの割合ですね」

Q.理想の女優像を教えてください。

中条「演じることを楽しみながら、役のことを一番に考える女優さんでいたいです」

　映画「水上のフライト」は11月13日から全国公開。

ヘアメーク：山口朋子
スタイリスト：上田リサ

（オトナンサー編集部）

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