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担当マネジャーが語る、霜降り明星のこれまでとこれから

2018年の「M-1グランプリ」で史上最年少優勝、いまや売れっ子に成長した霜降り明星。その活躍を見守る担当マネジャーに、今後の展望などを聞きました。

霜降り明星(吉本興業提供)
霜降り明星(吉本興業提供)

 2013年にコンビを結成し、2018年の「M-1グランプリ」で史上最年少優勝を果たした、お笑いコンビ・霜降り明星の粗品さん、せいやさん。2019年4月の東京進出から約1年、多数のレギュラー番組を抱える売れっ子に成長しました。

 オトナンサー編集部では、2019年3月から霜降り明星の活躍を見守っている吉本興業の担当マネジャー・嘉多山憲嗣さんに単独取材を実施。2人の魅力や今後の展望などについて聞きました。

吉本における“比類なき才能”

 現在17本のレギュラー番組を抱える霜降り明星。この状況について、「どんなことでも器用にこなすせいやと、ギャンブラーのような鋭い洞察力を持つ粗品。そんな2人の『芸人力』が今の時代のニーズにマッチしたのだと思います」と嘉多山さんは語ります。

 吉本興業は、多数のお笑いタレントが在籍している大手芸能事務所。その中で、霜降り明星は若手ながらも“比類なき才能”があるといいます。

「2人を一言で表現するならば、ズバリ、『オールラウンドプレーヤー』です。テレビ、ラジオ、劇場、イベント、司会業など、どの現場においてもハイレベルなパフォーマンスを発揮します。それこそが最大の強みで、多くの人を魅了する要因の一つだと思います。M-1優勝という栄光を得ながらも、コンスタントに新ネタを作り続ける貪欲な姿勢もまた、強みの一つです」

 霜降り明星を筆頭に、「お笑い第7世代」という若手芸人ブームも存在します。嘉多山さんは「せいやが意図せず発した『第7世代』というフレーズだけが一人歩きした」と回顧しますが、同世代のEXIT、宮下草薙、四千頭身らの人気の火付け役になりました。実際に今年4月、日本テレビ系バラエティー「第7キングダム」がスタートするなどさまざまな企画が作られています。

 嘉多山さんは当初、「一過性のブーム、一発屋などになるのではないかと危惧し、この枠組みをあまりよくは思っておりませんでした」と不安があったそうですが、「結果的に、同世代の若手芸人と一緒に番組やイベントを盛り上げることができています。今はこのブームを作ってくれたメディアに感謝しています」と話します。

 コンビ仲の良さも霜降り明星の好感度につながっています。ピン芸人だった粗品さんが、大学生だったせいやさんを口説き落としてコンビを結成したことは、ファンの間では有名な話ですが、「とても良好な関係です。仕事上のビジネスパートナーというよりは、親友のような間柄だと思います」。

 そんな2人の関係性が垣間見えるのが、毎日更新しているYouTubeチャンネル「しもふりチューブ」。開設から約10カ月、現在、登録者数77万人を超える人気コンテンツに成長しましたが、「テレビではプライベートを掘り下げるようなことは行わず、ファンの方が喜んでくれそうな裏側はYouTubeで配信するなどすみ分けを行っています」と、コンテンツに合わせたマネジメントも奏功しているようです。

ドラマ出演も話題 “霜降りブランド”確立へ

 最近では、粗品さんが月9ドラマ「絶対零度~未然犯罪潜入捜査~」、せいやさんが日曜劇場「テセウスの船」にそれぞれレギュラー出演したことも話題に。ともにフジテレビ系、TBS系の看板ドラマ枠での起用でした。

「常に新しいことをやろうとする意識を、他の芸人よりも強く持っています。その強い意識こそが、今の霜降り明星のエネルギーとなっているのだと思います。多岐にわたるビジネスがある中、これからもどんどんチャレンジをしていくことと思います」

 さらなる活躍を期待する声も少なくありませんが、嘉多山さんは「あらゆる活動の場において、代役のきかない唯一無二の存在になりつつあります。新たな“霜降りブランド”を確立していきたい」と意気込みます。

 最後に、2人への思いを明かしてくれました。

「現状に安住することなく、“霜降り旋風”は今後もお笑い界を席巻していくことでしょう。霜降り明星の歴史はまだ序章にすぎません。型にはまることのない芸風で、お笑い界の常識をどんどん破ってくれることと思います。そしていつの日か、覇者になってくれることを期待しています」

(オトナンサー編集部)

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