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「うつ病」に気付いてあげるためのポイント9選、電通過労死受け専門家がアドバイス

広告代理店の若い社員が命を絶つ原因になった、長時間労働による「うつ病」。今回は周囲の人がいち早く、大切な人の“異変”に気付くためのポイントをわかりやすく紹介します。

大切な家族や友人を守るためには何が必要なのか…

 大手広告代理店電通の過労自殺問題で、自ら命を絶った女性社員は長時間労働が原因のうつ病であったことが報じられています。

 このような悲劇を繰り返さないために――。今回は、家族や友人など周囲の人がうつ病にいち早く気付くためのポイントを紹介します。

 取材に応じてくれたのは、藪垣心理療法研究室の藪垣将室長(臨床心理士)です。

「ため息ばかりつく」「会話が減る」…

 藪垣さんによると、以下のような様子が見られたら要注意です。

1.抑うつ気分

「会話が減る」「涙もろくなる」「気持ちが沈み込む」「落ち込む」

2.興味または喜びの消失

「仕事や趣味などこれまでやっていたことに興味を持てなくなった」「何をしても楽しめない」

3.食欲の減退、または増加

「いつもより食べ過ぎる、または食欲がなくなる」

4.睡眠の障害

「眠れなくなる」「朝早くに目が覚める」「寝付くのに時間がかかる」「夜中に何度も目が覚める」「ぐっすり寝た感じがしない」「毎日眠りすぎる」

5.精神運動の制止、または焦燥

「話し方や動作が普段より遅くなる」「言葉がなかなか出てこない」「わけもなくイライラする」「じっとしていられない」

6.疲労感と気力の減退

「ため息ばかりつく」「何もする気がなくなる」「外出を避ける」「お風呂に入らなくなる」「化粧をしなくなる」

7.無価値感と罪責感

「自分は価値のない人間だと感じる」「自分のことを責める」「物事がうまく行かないのは自分のせいだと思う」

8.思考力や集中力の減退と決断の困難

「片付けられない」「新聞やテレビの内容が頭に入ってこない」「考えがまとまらない」「集中できない」「物事を決められない」

9.自殺念慮

「死について何度も考える」「自殺のことを何度も考える」「自殺を計画する」「実際に企てる」

 また、「献立うつ病(中村、2009)」と呼ばれるうつがあります。普段料理をする人にとって、献立を考え▽あらかじめ何を買うかを決めて▽買い物に出かけ▽店員とやり取りをする――といった一連の行動は大きな負担になります。「献立が立てられないこと」がうつ病の早期発見につながるそうです。

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藪垣将(やぶがき・しょう)

藪垣心理療法研究室室長、臨床心理士

2007年国際基督教大学教養学部卒業、2009年東京大学大学院教育学研究科臨床心理学コース修士課程修了、2016年同博士課程修了。博士(教育学)。国際医療福祉大学大学院臨床心理学専攻助教を経て、2016年に藪垣心理療法研究室を開室。日本女子大学、立教大学大学院非常勤講師。また、埼玉県教育委員会スクールカウンセラー、茅ヶ崎市教育委員会特別支援教育相談員として、講演活動や、不登校や発達障害などに関する臨床活動を行っている。専門は家族療法、統合的心理療法、中年期夫婦関係、および精神的健康、治療的アセスメント。藪垣心理療法研究室(http://ypiyabugaki.wixsite.com/ypi-yabugaki)。