佐藤二朗、シットコムでセリフ飛び頭真っ白…「緊張感があるから楽しい」
Amazon Originalドラマシリーズ「誰かが、見ている」に出演する佐藤二朗さんに、香取慎吾さんのお芝居の感想や、現場の雰囲気などについて聞きました。
Amazon Originalドラマシリーズ「誰かが、見ている」に出演する俳優の佐藤二朗さん。同作は、何をしても失敗ばかりでもなぜか憎めない舎人真一(香取慎吾さん)と偶然、書斎の壁に発見した“穴”から、真一の生活をのぞき見する隣人・粕谷次郎(佐藤さん)を中心に巻き起こるドタバタを描くシチュエーションコメディードラマ(シットコム)です。
オトナンサー編集部では、佐藤さんにインタビューを実施。香取さんのお芝居の感想や、現場の雰囲気などについて聞きました。
客と舞台の間にカメラがある不思議な世界
Q.シットコムはいかがでしたか。
佐藤さん(以下敬称略)「楽しく演じさせていただきました。お客さんを120人くらい入れて、それだけだと舞台ですが、違うところは、お客さんと舞台の間にカメラがあるんですね。だから、お客さんはドラマの撮影風景を見ているような気分だったと思います。演者がいて、カメラがいて、その向こうにお客さんがいる不思議な風景で、僕自身も初めてです。
シットコムは出たことがありますが、このような形は初めてでした。三谷幸喜監督の台本が面白いのは言うまでもありませんが、共演者さんとのセッションも楽しかったですし、お客さんの前で演じることも楽しかったです」
Q.三谷監督から要望はありましたか。
佐藤「特に何か言われたわけではないですが、台本を誠実に楽しめばいいと思いました。お客さんの反応を気にしないのが演劇という人もいますし、お客さんの反応を含めて演劇という人もいます。どっちがいい悪いではありません。作品にもよるので一概に言えませんが、僕はお客さんの反応を含めるのが演劇だと思います。
お客さんと共にグルーブ感が上がり、ノッていくのはアリだと思いますが、お客さんが喜ぶからと突拍子もないことをして、共演者をびっくりさせるのは嫌いなんですね。基本はリハーサルでしたことを大事に、お客さんが笑ってノッていくのはいいけど、リハーサルでしていないことはしないようにしました」
Q.香取慎吾さんのお芝居を間近で見ていかがでしたか。
佐藤「慎吾くんと共演したことはありましたが、ワンカット長回しで、こんなに絡んだのは初めてです。慎吾くんとの共演が今回一番楽しみにしていたことです。昔、コントで共演しているのですが、そのときに怪物的な俳優だなと思っていました。僕も頑張らなければならないと思わせてくれる俳優でした」
Q.“怪物”に感じた理由を具体的にお願いします。
佐藤「僕の感覚でそう感じたとしか言いようがないんですが…とにかく、技量もハートも、センスも瞬発力も柔軟性も、どれを取っても一級品だと思います」
Q.シットコムのシチュエーションで撮影して、今後、佐藤さんが監督する作品に影響は出そうですか。
佐藤「それはないですね。三谷さんの作品に俳優として出ていますので、監督業とは全く別だと思って出ています。意識しないところで影響を受けているかもしれませんが、意識的にはそれはありません」
Q.現場の雰囲気はいかがでしたか。
佐藤「慎吾くんは物静かな人で、三谷監督作品には何度も出ていますし、僕とも共演しています。静かにみんなを見守っている座長でした。演者やスタッフが心おきなく仕事ができるよう見守る感じです。
今回の座組では、僕が年長者で、三谷監督が『セリフ忘れても段取り忘れても、基本、最後まで止めない』とおっしゃっていたので、僕が引っ張っていこうという思いで演じました。でも、1話の開始7秒くらいでセリフを忘れてしまって、頭が真っ白になり、妙なことを口走り、お客さんも気が付いて笑っていて、面目丸つぶれになったときがあります(笑)緊張はありましたが、緊張感があるから楽しいということもありました」
Amazon Originalドラマシリーズ「誰かが、見ている」はAmazon Prime Videoで9月18日から世界240以上の国と地域で配信開始。
(オトナンサー編集部)
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