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「独居老人」は孤独に? 社会参加…高齢者にとっての“交流”とは

「独居老人」が増え続ける昨今。高齢者にとっての交流について、介護福祉士に聞いてみました。

高齢者にとって社会との交流がもたらす影響は?
高齢者にとって社会との交流がもたらす影響は?

 65歳以上の高齢者が家族と同居せず一人で生活している「独居老人」が増え続ける昨今。高齢者の孤立や孤独を防ぐためにも社会的な交流が必要とされています。また、こうした活動は心身の健康にもつながります。実際に、厚生労働省の「平成28年(2016年) 国民健康・栄養調査報告」では、60歳以上の社会活動への参加者は、全体の58.3%と半数を超えていました。そこで、社会参加をはじめとする高齢者の「交流」について、介護福祉士の鹿見勇輔さんに、聞きました。

孤独感を増す高齢者は多い

 鹿見さんは、高齢者が人との交流で、第一に求められることは「孤独の解消」だといい、「高齢になると、子どもたちが自立して自分の元から離れていき、また友人・知人とも年齢を重ねるにつれて関わりが減少していきます。そうした中で孤独感を増していく高齢者は多いものです。そうした孤独感、老後の不安やさみしさを紛らわすためには、他者と交流を図る機会が必要になります」と話します。

 高齢期の他者との交流では、似たような生活背景にある者同士での交流が多くなり、「高齢者同士での交流の理想は、『互いに無理をしない関係を作る』ということです。相手の生活課題や家庭環境に首を突っ込まず、ある程度の距離感を保ちながら気軽にコミュニケーションを図るように心がけてください」と助言もします。

 では、若い世代との交流については、どうなのでしょうか。鹿見さんは、「特段、高齢者は若い世代との交流を求めていないように感じます。というよりも、どのように関わっていけばいいのかわからず、交流の一歩を踏み出せない状況だと思います。ただ、若い世代と高齢者との交流が活発になれば、若い世代は先人たちの知恵や工夫を学べますし、高齢者は若い世代の力を吸収することができますよね」と説明。

 身のまわりには、高齢者と若い世代との交流を図る機会がたくさんあるものです。そこで、鹿見さんは「例えば、お住まいの町内会や地区社会福祉協議会での地域活動、公民館などで開催されているサークル活動やボランティア活動など」を利用するとよいと話しつつ「今の時代、自らコミュニティーに入っていかないと、交流が図れなくなっています。交流を図りたいという方は、待っているだけではいけません」と語っていました。

 高齢者の交流は、心身の健康を支える大切な営みです。「交流したいけれど、きっかけがない……」。そんな高齢者の背中を押すのは、家族や地域の小さな声かけかもしれませんね。

(オトナンサー編集部)

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鹿見勇輔(しかみ・ゆうすけ)

主任介護支援専門員、介護福祉士、社会福祉士、精神保健福祉士

めぐみ指定居宅介護支援事業所・管理者、めぐみ指定訪問介護事業所・管理者として介護の現場で活動する傍ら、日本福祉大学・実務家教員、近畿大学九州短期大学・非常勤講師、トリニティカレッジ広島医療福祉専門学校・非常勤講師としても活動している。

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