【大麻】「合法と書いてあった」のに逮捕? 話題の「CBD」と「THC」の違い…「知らなかった」では済まされないリスクを元刑事が語る
「リラックスのため」で逮捕…「取り締まる側」すらも越えてしまう、倫理観のゆらぎ
大麻草には、「カンナビノイド」と呼ばれる成分が数百種類存在するといわれています。その中でも代表的なのがTHCとCBDです。
THCは、大麻の“ハイ”を引き起こす成分です。CBDとよく似た構造を持ちますが、作用はまったく異なります。
THCは精神作用をもたらし、“ハイ”になる原因とされる成分で、日本では厳しく規制されています。一方、CBDは精神作用がほとんどなく、リラックス効果などを期待してサプリや化粧品として流通しており、合法です。
ただし、「CBDだから安全」「合法と書いてあるから大丈夫」と単純に考えるのは危険です。製造元や出所が不明な粗悪製品によっては、製造工程の不備などによりTHCが残存しているケースもあり、法的リスクにつながる可能性があります。
問題は、リキッドやグミなど、見た目では区別できない製品が多いこと。「CBDと信じて買ったのに、実はTHC入りだった」という事例も報告されています。海外では合法でも、日本に持ち込めば違法です。「違法とは知らなかった」「合法だと思った」では通用しないのが、現行法の厳しさです。
ここ数年、芸能人や大学生の大麻事件が相次ぎました。中には、警察官が所持や使用で逮捕されるという信じがたいケースもあり、「取り締まる側が取り締まられる」という逆転現象も起きています。これは単に個人の問題ではなく、社会全体の倫理観のゆらぎを象徴するものといえます。
元刑事の私から見ても、その動機は驚くほど軽いものでした。「友人に勧められて」「ストレス発散で」「一度だけ試してみた」――。軽い気持ちで手を出す現実が目立ちますが、その一瞬が、人生の明暗を分けてしまうことになります。
薬物事件は本人の人生だけでなく、家族、職場、仲間の信頼を一瞬で奪います。逮捕後の社会復帰は想像以上に厳しく、「現実の代償」は極めて大きいのです。




コメント