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秋は太りやすいけど…ジムでガッツリ体動かすと“不眠”に!? 専門家が説く「運動NGの時間帯」

夜にスポーツジムで運動した場合、睡眠の質にどのような影響を与える可能性があるのでしょうか。上級睡眠健康指導士に聞きました。

夜にスポーツジムで運動した場合、睡眠の質にどう影響?(画像はイメージ)
夜にスポーツジムで運動した場合、睡眠の質にどう影響?(画像はイメージ)

 秋は「食欲の秋」といわれており、食べ物がおいしい時季でもあります。一方、つい食べ過ぎでしまい、体重が増加するケースは珍しくないため、注意する必要があります。SNS上では「食欲の秋にはまらぬよう要注意」「最近ちょっと太った」「2キロほど太ったので明日からダイエット開始」などの声が上がっています。

 ところで減量や健康維持などのために仕事を終えた後、スポーツジムでガッツリ運動をする人がいます。夜にしっかり運動をすると寝付きが良くなる印象がありますが、実際に睡眠にどのような影響を及ぼすのでしょうか。運動を避けた方がよい時間帯やお勧めの運動などについて、上級睡眠健康指導士の山本智子さんに聞きました。

就寝前は軽めのストレッチやヨガがお勧め

Q.そもそも、運動は睡眠の質にどのような影響を及ぼすのでしょうか。また、運動に最適な時間帯はありますか。

山本さん「習慣的な運動は睡眠の質を向上させることができます。軽いジョギングやウオーキングといった有酸素運動、ヨガや水泳といったリラックスできる運動などがお勧めです。日中しっかり活動するのに加えて、さらに少し運動することで、ストレス発散になります。寝付きが良くなったり、途中で目が覚めにくくなったりするといった効果も期待できるでしょう。基本的に、1日の中で体温が一番高いのが午後4時から午後8時までの間なので、その時間帯が最も運動に適しています」

Q.健康維持のため、仕事終わりにスポーツジムで運動をしてから帰宅する人がいます。夜に運動すると、睡眠の質にどのような影響を及ぼす可能性があるのでしょうか。

山本さん「運動でリフレッシュすればストレス発散にもなり、寝付きが良くなります。さらに、スムーズな寝付きには深部体温の低下と副交感神経が優位になることが欠かせませんが、運動すると一旦体温が上がるため、そこから体温が徐々に下がっていくことでスムーズに深部体温を下げることが可能です。

しかし、寝る直前まで運動をするというのはお勧めできません。たまに『寝る直前に運動して疲れたら寝付きが良くなる』と思い、寝る直前に走りに行くという人がいますが、寝る前に走ったり早歩きでウオーキングをしたりすると、体が興奮してしまい、かえって目が覚めてしまいます。寝る前に体を動かしたい場合、体温が急激に上がらないような運動をするのが望ましいです。近所を歩く程度であれば問題ないでしょう」

Q.では夜にどうしても運動したい場合、睡眠の質を下げないためにはどのような運動がお勧めなのでしょうか。また、就寝の何時間前までなら運動をしてもよいのでしょうか。

山本さん「有酸素運動などの激しめな運動をジムでするのであれば、就寝の3時間前までを目安に終わらせると良いでしょう。もし仕事で遅くなり、寝る3時間前までに運動するのが難しい日は、ジムで激しい運動をするのではなく、就寝の1時間前までに軽めのストレッチやヨガなどを行うのがお勧めです。体温が急激に上がらず、リラックス効果のある運動に切り替えましょう」

(オトナンサー編集部)

【要注意】「えっ…寝付きが悪くなる?」 これが、運動OK&NGの時間帯です!

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山本智子(やまもと・さとこ)

上級睡眠健康指導士

大学時代に臨床心理学科にて睡眠の研究に従事。15年間の会社員生活の後、2022年に独立。中小企業の人手不足倒産を防ぐための事業の一環として、睡眠改善を用いた健康経営支援を実施。上場企業、小学校、中学校、地域のサロン、オンライン等で、「睡眠衛生教育」に関する講座実績多数。公式ホームページ(https://www.growthmuch.com

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