元保育士、育児に不安なしの私を待っていた過酷現実 昔の自分に言いたいことは…「子育てと保育は別」
元保育士の女性が母親になってからの生活を描いた漫画が話題に。結婚して、子どもを授かった元保育士の女性。育児への不安もあまりなく出産を迎えますが…。
元保育士の女性が母親になってからの生活を描いた漫画「保育士の私と母親の私」がSNS上で話題となっています。結婚して、子どもを授かった元保育士の女性。仕事での経験から、育児への不安もあまりなく出産を迎えますが、出産後の現実は…という内容で「私も保育士でしたが、大変でした」「私も出産するまでは余裕だと思っていました」「子育てと保育は別ですよね」などの声が上がっています。作者の女性に聞きました。
未知だらけの育児に困惑
この漫画を描いたのは、主婦のこもつ(ペンネーム)さん(27歳)です。インスタグラムやツイッター、ブログで育児や日常の出来事を漫画にして発信しています。
Q.今回の漫画を描いたきっかけは。
こもつさん「育児中にイライラしたことがあって、そのときにふと、『保育士の経験はあまり役立たないな…』と思ったので漫画にしました。『保育士だから、いろいろ分かっていいね!』と言われることもありますが、育児は未知なことだらけで困惑しています。保育士の仕事と育児は全くの別物だなと思いました」
Q.いつごろから、「違う」と実感したのでしょうか。
こもつさん「出産後、わが子を腕に抱いた瞬間から実感しました。『母親』としての重みを感じて、少し不安になったことを覚えています」
Q.保育士と母親で「ここが違う」と一番痛感したところはどこでしたか。
こもつさん「漫画にもある通り、支援センターなどで子ども同士のやりとりを冷静に見守ることができなかったときです。すぐ口を出してしまったり、子どもより先に親の私が謝ってしまったり…。園での保育中とは違い、保護者の方が目の前にいるためか、その辺りのよしあしが判断できなかったとき、『ああ〜保育士の経験意味ないいいい!』と痛感します」
Q.違うものだと分かってから、どのように気持ちを切り替えたのでしょうか。
こもつさん「気持ちを切り替えた実感はありませんが、私は私として、毎日、精いっぱい頑張っています」
Q.逆に、保育士の経験が生かされたと感じたところはありますか。
こもつさん「オムツ替えは慣れているのと、周りからはよく、『やっぱり、抱っこの仕方が上手だね』と言われます。あと、声かけなどは保育士の経験が生かされているかもしれないです」
Q.漫画について、どのような意見が寄せられていますか。
こもつさん「同じように、保育士ママさんから共感の声を頂いています。『自分はできる』というギャップから、心を病みそうになったという方もいました。保育士だからといって、子育てが余裕なわけではないので、この漫画を見て、同じような気持ちを持った方に少しでも元気をあげられたらと思います」
(オトナンサー編集部)
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