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梶裕貴、実写連ドラ初主演 自分を見て「違和感や恥ずかしさある」

WOWOWオリジナルドラマ「ぴぷる~AIと結婚生活はじめました~」で実写連続ドラマ初主演を務める梶裕貴さんに、出演した感想や演じる難しさなどを聞きました。

梶裕貴さん
梶裕貴さん

 WOWOWオリジナルドラマ「ぴぷる~AIと結婚生活はじめました~」(毎週月曜 前0:00)で、実写連続ドラマ初主演を務める声優の梶裕貴さん。同作は、サラリーマンの摘木健一(梶さん)は長年、片思いをしていた会社の先輩とのデートに失敗し、失恋の勢いで“美少女AI”を購入、ぴぷる(アヤカ・ウィルソンさん)と名付けて妻として迎え入れますが…人間とAIの結婚生活を描く小説「ぴぷる」のドラマ化です。

 オトナンサー編集部では、梶さんにインタビューを実施。実写作品に出演した感想や、演じる難しさ、声優業などについて聞きました。

アニメより先、実写の実現に驚き

Q.実写作品出演の経緯を教えてください。

梶さん(以下敬称略)「以前、オーディオドラマで摘木を演じていました。原作がとても面白く、摘木に共感する部分もあり、いつか続編やアニメでできたらうれしいですねと話していました。スタッフさんも冗談交じりで、アニメでも実写でもよろしくお願いしますと言ってくださっていたのですが…まさか、アニメより先に実写が実現するとは(笑)声を掛けていただいて、うれしい半面驚きました。

一度演じさせていただいた役なので、再び機会を頂けたこともそうですし、僕個人としては、違う場所でお芝居の経験をさせてもらえるのが魅力的で、ありがたかったですね」

Q.声優と違う難しさはありましたか。

梶「基本的に“演じる”という意味では同じだと思うんですが、最終的なアウトプットの仕方は異なってくる気はしています。アニメにせよ吹き替えにせよ、画面の中で既に絵がお芝居をしてくれている上で、自分はどこまでお芝居をデフォルメして表現するか。足し算する場合も引き算する場合もあり、専門的なテクニックが必要になります。

一方、実写では、本人のお芝居すべてがフィルムに反映されますよね。しかし同時に、カメラワークやアングルなどの制約も入ってくる。どちらも違ったハードルがあるわけです。そういった意味では、いつもと違うところに縛りを感じはしましたが、声を使わずに何ができるかなど、普段のお芝居のプランニングとは違った思考をするのがとても楽しかったですね」

Q.実写で意識したことがあれば教えてください。

梶「摘木は、自分のチャンネルでネットラジオのMCをしているキャラクターなので、しゃべることや声を使うことに比較的慣れた人物ですが、プロではありません。声優ではない以上、“声”という要素が視聴者の方に余計な情報として引っ掛かる部分になってほしくない、とは思いました。

本来、自分の武器であるはずの声の個性をどこまで削って表現できるか。ドラマとして違和感のないように、経験が少ないながら目指そうという意識はありました」

Q.AIとの恋愛は可能だと思いますか。

梶「摘木を演じる上で、ぴぷるに対して家族のような愛情を持って接していたので、全然アリだと思いますね。とはいえ、人間だからこその“曖昧さ”みたいなものが、時として尊かったり、美しかったりする瞬間はあるわけで、AIの選択する答えが、人間にはどこか冷たく感じられてしまうところもあるんだろうなとは思います。決して悪い意味ではなく。結末までご覧いただければ分かると思います(笑)」

Q.声優業を客観的に見られていかがでしたか。

梶「一つのスタジオに出演声優全員が集まって、代わる代わるマイク前に立ち、お芝居をする。そういった収録スタイルに慣れているので、『こういう音を出せば完成はこうなる』というのが分かっている分、安心感はあります。自分の姿を客観的に見る機会があまりない仕事なので、実写作品にはまだどこか違和感や恥ずかしさを感じたりはしますね」

Q.作品の舞台は今から10年後の日本ですが、10年後の自分を想像されたでしょうか。

梶「今、34歳ですが、24歳から34歳の10年は自分の人生において非常に大きく、同時にその分だけ、時の流れも早く感じました。がむしゃらに仕事をしてきた10年。とても充実していました。ここから先、34歳から44歳の10年間も振り返ったときに、充実していたなと思えるような時間にしたいですね。

どんどん時の流れの体感スピードが早くなっている今、何も考えずにいたら、きっと10年なんてあっという間に過ぎ去ってしまうでしょう。そういった意味での焦りは、親の年齢を意識しだした30歳手前くらいから感じていました。これから役者として、人間として、脂の乗ってくる年齢に突入していくはず。その中で、常にしっかりと、自分に何ができるのかを考え続けていきたいです」

 ドラマ「ぴぷる~AIと結婚生活はじめました~」は5月18日からWOWOWで放送。

(オトナンサー編集部)

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