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果物食べたら「喉がかゆい」…実は“口腔アレルギー症候群”かも 発症しやすい人の特徴&対処法とは

口腔アレルギー症候群を発症しやすい人の特徴や発症時の対処法などについて、耳鼻科・総合診療医に聞きました。

「口腔(こうくう)アレルギー症候群」を発症しやすい人の特徴とは?(画像はイメージ)
「口腔(こうくう)アレルギー症候群」を発症しやすい人の特徴とは?(画像はイメージ)

 主に花粉やハウスダスト、食べ物などが原因でアレルギー反応が生じることがあります。このうち、食物アレルギーの一種で、特定の果物や野菜などを食べた後、口の中がかゆくなる症状が出るアレルギー反応は「口腔(こうくう)アレルギー症候群」と呼ばれており、SNS上では「口腔アレルギー症候群発症した。喉かゆい」「大人になってから特定の果物で喉の違和感、検査したら花粉由来の口腔アレルギー症候群でした」などの声が上がっています。

 口腔アレルギー症候群を発症しやすい人の特徴や発症時の対処法などについて、耳鼻科・総合診療医の五藤良将さんに聞きました。

食べ物を摂取してから数分以内に症状

Q.まず、口腔アレルギー症候群の具体的な症状について、教えてください。

五藤さん「口腔アレルギー症候群の特徴として、果物や生野菜など特定の食べ物を口に入れた後に、口の中や喉の粘膜にかゆみや異物感などのアレルギー症状が現れることがあります。原因となる食べ物を摂取してから数分以内に症状が現れ始めますが、中には数時間たってから症状が出てくることもあります。これらのアレルギー症状は多くの場合、しばらくすると落ち着いてきますが、重篤な症状である場合は『アナフィラキシーショック』というショック症状を引き起こすこともあります」

Q.口腔アレルギー症候群を発症しやすい人にはどのような特徴がありますか。

五藤さん「花粉症のアレルギーがある人は、口腔アレルギー症候群も併発している可能性が高いといわれています。花粉症のアレルゲンと口腔アレルギー症候群のアレルゲンは構造が似ており、『交差反応』といって花粉と食べ物のどちらにも反応してしまうというケースが少なくありません。

例えばスギ花粉にアレルギー反応がある人は、トマトでも反応が出やすくなるケースもあります。イネ花粉にアレルギー反応がある場合は、メロンやスイカなどに反応が出ることがあります」

Q.口腔アレルギー症候群の対処法や予防法について、教えてください。

五藤さん「もしも検査を行って口腔アレルギー症候群であると診断された場合、基本的には『その原因となる物質を避ける』というのが基本的な対策になります。それだけではアレルギー反応がおさまらない場合は、抗アレルギー薬を服用し、症状が落ち着くまで薬を飲んでいただくことが必要になる場合もあります。

また、アレルギー反応は疲れやストレスがたまっていたり、風邪など他の症状が現れていたりするときに強く出ることがあります。体調不良のときは自律神経が乱れ、免疫力も下がっているため、このようなときには特にアレルゲンを避けることが重要です」

(オトナンサー編集部)

【要注意】「えっ…」 これが「口腔アレルギー症候群」の原因となる食べ物です

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五藤良将(ごとう・よしまさ)

医療法人社団五良会 理事長/竹内内科小児科医院 院長/耳鼻科・総合診療医

防衛医科大学校を首席卒業後、自衛隊医官として国内外の医療現場で小児から高齢者まで幅広い患者の診療に従事。日本内科学会認定内科医、日本抗加齢医学会専門医、日本温泉気候物理医学会温泉療法医、日本医師会認定産業医、日本医師会認定健康スポーツ医など多数の専門資格を有する。

竹内内科小児科医院では、小児科・内科の両面から乳幼児健診、予防接種、発達や生活習慣に関する相談まで幅広く対応。地域の学校医・園医としても長年子どもの健康を見守っている。

テレビやラジオ、新聞、雑誌、ウェブメディアなど多数出演し、Yahoo!ニュースや東洋経済オンラインなどで医療監修を務める。わかりやすく、正確で信頼できる健康情報の発信を心掛けている。

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