相次ぐ「ホテルの備品持ち帰り」タオルや食器、ドライヤーまで…SNS「信じられん」怒り噴出→罪に問える?【弁護士解説】
外国人観光客の場合は?
昨今はインバウンド旅客数も増えており、外国人観光客による持ち帰り行為も見受けられるようですが、外国人観光客の場合でも、日本の窃盗罪に問うことは可能です。刑法は「この法律は、日本国内において罪を犯したすべての者に適用する」と定めているためです。
ただし、外国人観光客の場合、文化が異なること、言葉の壁があることなどから、持ち帰りが禁じられていると知らずに持ち帰ってしまうこともあると思われます。また、帰国してしまうと、取り締まりも煩雑になるため、実際に罪に問うのは悪質性の高い一部のケースに限られるように思います。
ホテル側には、備品の無断持ち帰りによるトラブルを少しでも減らすため、「持ち帰られたら困るものに『持ち帰り禁止』と明示する」「宿泊約款にルールを書いておく」といった工夫が求められるでしょう。
ホテルが用意してくれている備品の多くは、ホテル側がサービスで提供してくれているものであり、「客のもの」ではありません。備品の持ち帰りが窃盗罪になるかどうかは、ホテル側の意思によります。利用者としては、持ち帰ってよいかどうか、ホテルに確認することが大切です。
(オトナンサー編集部)






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