「M:I」監督、トム・クルーズのスタントは「止めても仕方ない」 骨折後5カ月で撮影再開も…
映画「ミッション:インポッシブル/フォールアウト」のクリストファー・マッカリー監督にインタビュー。トム・クルーズさんのアクションや見どころについて聞きました。

映画「ミッション:インポッシブル/フォールアウト」のクリストファー・マッカリー監督がこのほど、プロモーションのため来日しました。同作はイーサン・ハント(トム・クルーズさん)とIMFチームが核爆発を未然に防ぐため、限られた時間と少ない手がかりを元に正体不明の敵を追うアクション映画です。
オトナンサー編集部では、マッカリー監督にインタビューを実施。クルーズさんのアクションや作品の見どころについて聞きました。
アクションの中でも、怖がる瞬間
Q.今作でも、クルーズさんは派手なスタントをやられたとのことですが、ヒヤッとしたことはありましたか。
マッカリー監督(以下敬称略)「とにかくやりたがるので、止めても仕方ないと思っています。ヘリコプターチェイスのシーンは、僕としては地上で指揮を取りたかったのですが、自分もヘリに乗らなければいけなくなってしまったので、言わなければよかったと思いました(笑)そうやって必要に応じて自分もヘリに乗り込んだりしていたので、いつもと違う苦労もたくさんありましたね」
Q.「さすがトム・クルーズ!」と思ったエピソードを教えてください。
マッカリー「ロンドンの屋根の上を走るところです。早い段階で足を骨折し、9カ月は走れない、もしかしたら二度と走れないかもしれないとまで医者に言われました。しかし、6週間で走れるようになり、5カ月後には完治しないまま撮影を再開しました。あのシークエンスはそういう状態で走っているので、トムの気力で持っています」
Q.クルーズさんのライバル役ヘンリー・カヴィルさんの出演の経緯は。
マッカリー「最初からヘンリーに出てほしいと思っていました。スーパーマンのイメージが強いので、中には否定する人もいるかと思い、自分からは提案しませんでした。候補を挙げる時には、スタジオ側が欲しがるであろう俳優をリストアップしていましたが『彼らにこの役は違うな』と思っていました。リストを作りながら、目立たないようにヘンリーの名前を下の方に書いておいたのです」
Q.クルーズさんとカヴィルさんの共演はいかがでしたか。
マッカリー「ヘンリーはトムに匹敵するくらい集中力があり、献身的な人です。トムから学び取ろうという姿勢で参加していました。ヘンリーも、スタントマンをほとんど立てず自分でスタントをやる準備ができていました。氷点下の中で上空を飛ぶヘリのドアを開け、アクションし続けるという過酷なシーンもありました」
Q.クルーズさんの魅力はどんなところでしょうか。
マッカリー「トムは勘がとても良いです。普通のアクション映画であればただ窓を割って追いかけるだけのシーンでも、キャラクターやユーモア、人間性を持ち込んでいます。トムは弱さやもろさを出すことを恐れません。そこが普通の俳優と違います。アクションの中でも躊躇(ちゅうちょ)したり、怖がったりする瞬間を作るのです。他のアクションスターはそんなことをしません」
Q.お気に入りのシーンを教えてください。
マッカリー「レベッカ・ファーガソン演じるイルサがイーサンを追いかけ、ついに相対するシーンです。撮影当日、トムが『グリーンのスーツを着たい』と提案し、急きょグリーンのスーツを着ることになり、レベッカも『グリーンのコートを着たい』と言ってくれたので、互いにグリーンの衣装をまとい、とても美しい叙情的な雰囲気になりました」
映画「ミッション:インポッシブル/フォールアウト」は8月3日から全国公開。
(エンタメチーム)
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