犬が“突然死”するのはなぜ? 要注意の病気&対策を動物看護師に聞く
犬が突然死してしまうことがあるのは、なぜなのでしょうか。原因となる病気や対策について、動物看護師に聞きました。
元気に過ごしていた飼い犬が、突然死してしまうことがあるようです。そもそも、犬が突然死してしまうのはなぜなのでしょうか。突然死を防ぐには、どのような対策が必要なのでしょうか。注意すべき病気や必要な取り組みなどについて、動物看護師のfujimaru(ふじまる)さんに教えていただきました。
6歳以上の犬は年2回の定期健診を推奨
Q.犬は、どのような病気が原因で突然死することが多いのでしょうか。
fujimaruさん「犬の突然死の原因となる病気については、心臓病や胃拡張・胃捻転、尿道閉塞(へいそく)、肺水腫が挙げられると思います。このうち、圧倒的に頻度が高いのは心筋症などによる心臓病ですね。
病気ではありませんが、異物の誤飲やワクチンなどによるアナフィラキシーショックなどが原因となるケースもあります」
Q.そうした病気による突然死を防ぐために、どのような対策が必要なのでしょうか。
fujimaruさん「症例が多い心臓病で言うと、大型犬か小型犬かなど、犬種によってさまざまな症例があります。そのため、心臓病による突然死は、残念ながら直接的な予防策がないに等しいと言ってよいでしょう。
ただ、『タンパク質をはじめ、バランス良く栄養を摂取させる』『適切な運動をさせる』『定期的に検査をして不整脈などの異変がないかどうかをチェックする』などに気を配ると良いですね。
特に6歳以上のシニア期に差し掛かった犬の場合、症状が出ていなかったとしても年に2回程度は定期健診ができると、病気の早期発見につながりやすくなります」
Q.愛犬の病気に気付いたときの対応策を教えてください。
fujimaruさん「心臓病をはじめとした心疾患は、遺伝や先天性の影響によって生じることも多いです。そのため、見た目に大きな異常がなかったとしても、定期健診などによる早期発見・早期治療が重要です。不整脈の兆候がある場合、心臓の負担を抑える投薬治療などがあるため、対処療法として治療を開始することがあります。
もし心臓病の症状が現れてしまっている場合は重症になっているケースが多いため、すぐに動物病院に連れていき、適切な治療を受けさせるようにしましょう」
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家族として接していた犬との突然の別れ…想像するだけでも悲しくなってしまいますよね。絶対的な予防策はありませんが、日頃から犬の健康に気を付けたり、異変を早期発見できるように努力したりすることはできるはずです。少しでもペットと幸せな時間が過ごせるように、飼い主としてしっかりサポートができると良いですね。
(オトナンサー編集部)
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