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42歳“子ども部屋おじさん”、母が嫁探しする52歳医師…「実家住まい」の男女が婚活市場で敬遠される“納得の理由”

見合い相手を、息子よりも先にチェックする母親

 会員の戸村みなみさん(47歳、仮名)が、大河内まことさん(52歳、同)に申し込みをかけたのですが、相談室から「ご辞退」の返事があり、お見合いは成立しませんでした。

 後日、仲人が集まる会合があり、まことさんの相談室の仲人さんとお会いしたのですが、恐縮しきりでお詫びをされました。

「先日は、女性会員さまにお申し込みいただいたのに、お断りしてしまってごめんなさい。とても立派なご経歴の美人さんでしたよね」

 そこで私は、「これもご縁ですから、お気になさらずに」と申し上げました。すると、仲人さんが苦笑いしながら、こう言ったのです。

「実は、あの会員は、まずお母さまが申し込んできた女性さまをチェックするんです。入会させたのもお母さまで、会費を払っているのもお母さま。で、入会のときに『子どもが欲しいから、20代後半か30代前半の女性で』とおっしゃられて。そのときに、『さすがに20代は難しいですよ』と申し上げたんです。そうしたら、『うちの息子は医者ですよ。婚活市場だったら引く手あまたでしょう』と語気を荒らげられて」

 開業医なので、お父さまは現役医師として働いているそうです。まことさんのご実家は大豪邸で、ご両親と同居しているとのことでした。

「それでもまあ、お医者さまなので、たまに30代ともお見合いが組めるんです。そうすると、お母さまがその女性の学歴、仕事から、ご両親の学歴、仕事までチェックなさるんですよ」

 あるとき、そんな厳しいお母さまのお眼鏡にかなった37歳の女性とお見合いが組めたそうです。

「お母さまから、『息子がお会いできるのをすごく楽しみにしています』とご連絡が来ていたんですね」

 ところが、その女性が急遽、1カ月の海外出張に行くことを会社から命じられたとか。

「それで、『お見合いをキャンセルさせてください』というご連絡が来たんです。それをお母さまに伝えたら、翌日、お叱りの電話がかかってきました」

 まことさんのお母さまは、こう言ったそうです。

「やっとお見合いが決まって、息子は楽しみにしていたんですよ。それがキャンセルになって、すっかりへそを曲げてしまいました。同じような条件の女性で、お見合いできる方を探していただけませんか? 医者は病気を治すのが仕事、仲人さんはお見合いを組むのが仕事ですよね。こちらもお金をお支払いしているのだし、そこはプロとしての仕事をしてください」

 まことさんの仲人さんは、言いました。

「50歳を過ぎて、実家を出たこともなくて、母親が息子の嫁探しをしている。代々続く医者の家系だから、プライドも高い。あんなお家にお嫁さんに行ったら、女性も大変ですよ」

 親子の仲がいいというのは、ほほ笑ましいことです。実家を出ずに暮らしている人たちは、小さな頃から優等生で、親に反抗したこともなく、家が一番居心地のいい場所だったのでしょう。親が何でもやってくれることが当たり前の環境で育った“大人子ども”。そして親は親で、子どもを突き放せない。知らず知らずのうちに、共依存の関係をつくり出しています。

 実家を一度も出たことがない人たちが、婚活市場で敬遠されるのは、こんな事情からです。実家暮らしの人たちは、それを心に留めて婚活をしてくださいね。

(仲人・ライター 鎌田れい)

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鎌田れい(かまた・れい)

仲人・ライター

雑誌や書籍のライターとして活動。得意分野は、恋愛、婚活、芸能、ドキュメントなど。タレントの写真集や単行本の企画構成も手がけてきた。あるカリスマ仲人を取材したことをきっかけに「ご縁を結ぶ仕事」に興味を持ち、現在は結婚ナビゲーターとしても活動中。婚活のためのレクチャーやイベントも多数開催する。プライベートでは、婚活パーティーで知り合った夫と結婚し、双子の母。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。「最短結婚ナビ公式サイト」(http://www.saitankekkon.jp)、YouTube「仲人はミタ チャンネル」(https://www.youtube.com/channel/UCObGYwIfj_oY-cm9LlnFmdA)。

コメント

2件のコメント

  1. 「子供部屋おじさん」という言葉は、男性に対する非常に差別的、侮蔑的な表現。あなたは女性にも「子供部屋おばさん」と言うのですか?今どきは「家事は分担する」と言うべきと偉そうなことを言ってますが、男性を侮辱するような言葉を使うあなたもどうかと思いますよ。

    • 2ページ目を読まれました?インターネットスラングとして『子供部屋おじさん』の説明を筆者はされてます。筆者オリジナルの造語ではなく、世間的に『子供部屋おじさん』という存在が認知された時期があったことは事実です。あなたの書き込んだコメントはお門違いといえるかと。