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スマホの使いすぎは“肌”にも悪い? ブルーライトが引き起こす「スマホ焼け」とは

「外出時の日焼け対策は完璧なのにシミやシワが増えてきた」。その肌ダメージ、もしかしたら「スマホ焼け」かもしれません。スマホの長時間利用によって引き起こされる色素沈着や肌老化の原因と対策を紹介します。

「スマホ焼け」「スマホたるみ」対策は?
「スマホ焼け」「スマホたるみ」対策は?

 スマートフォンやパソコンから発せられるブルーライトが、疲れ目や睡眠障害の原因となることは広く知られていますが近年、肌にも影響を与えるという研究結果が化粧品会社などから発表されています。ブルーライトを長時間浴びることで、「スマホ焼け」と呼ばれる色素沈着を招くことがあるようです。また、スマホを使用する時のうつ向いた姿勢が首やあご下のシワ・たるみの原因となり、肌の力が低下する「スマホたるみ(スマホ下がり肌)」をもたらす可能性もあるといいます。

 これについてネット上では「ブルーライト怖い」「スマホ中毒は肌にもよくないのか」などさまざまな声が上がっています。実際のところはどうなのでしょうか。アヴェニュー六本木クリニックの医師・太田理会さんに聞きました。

ブルーライトが真皮の細胞を破壊

Q.ブルーライトで日焼け(スマホ焼け)をするのは事実でしょうか。

太田さん「ブルーライトは紫外線と波長が近いため、浴び続けることでやがて色素沈着になる可能性があります。どれくらいの量のブルーライトを、どれくらいの時間浴びたら、色素沈着を引き起こすのかという正確な数値はありません」

Q.スマホ焼けの症状が出やすい人はいますか。

太田さん「もともと色素沈着が起きやすい体質の方、シミのできやすい方はブルーライトでも起きる可能性は高いかもしれません」

Q.スマホ焼けしてしまった肌をケアする方法や、ブルーライトから肌を守る方法を教えてください。

太田さん「通常の日焼けによるシミと同じ対策が有効です。すでにシミができてしまった場合も、通常の日焼けと同様、ビタミンCが配合された美白化粧品を使ったり、ビタミン剤を内服したりするなどのケアをしてください。ブルーライトによる色素沈着の予防策は以下の通りです」

・ディスプレイの明るさを下げる
・ブルーライト対策用の眼鏡を使う
・ブルーライト対策用の液晶フィルムを使用する
・寝る前のパソコンやスマートフォンの使用は控える
・飲む日焼け止めを内服する
・ブルーライトカットの化粧品を使う

Q.色素沈着以外で、スマホのブルーライトが肌に与える影響はありますか。

太田さん「ブルーライトを夜に浴びると体内リズムが乱れ、よく眠れなくなるので、肌のターンオーバーも乱れてしまいます。間接的に肌あれやニキビ、くすみ、肌の老化などが起きることが考えられます」

Q.スマホの使用が肌の色素沈着のほか、シワやたるみの原因となるのは事実ですか。

太田さん「ブルーライトは紫外線の一種であるUVAの波長に近い領域にあります。UVAは真皮に届き、シワの原因になると考えられています。これは、UVAの影響によって発生したフリーラジカル(活性酸素)が細胞を破壊し肌にダメージを与えるためです。そのため、ブルーライトを浴び続ければ、シワやたるみの原因になるかもしれません。

また、スマホを見るうつむいた姿勢を長時間、取り続けた場合、あご下や首、目元などに折りジワができる可能性があります」

Q.スマホ使用によるシワやたるみを改善する方法はありますか。また、予防のために気を付けるべきポイントを教えてください。

太田さん「化粧水などでしっかり保湿し、クリームなどで保護してください。また長時間にわたるスマホの連続使用は厳禁です。ダラダラとスマホをいじる習慣をやめましょう。使用する必要がある場合も、途中で休みを挟みながら見るようにしてください」

(ライフスタイルチーム)

太田理会(おおた・りえ)

医師(皮膚科)

アヴェニュー六本木クリニック勤務。藤田保健衛生大学医学部卒業。藤田保健衛生大学 坂文種報徳会病院、福井県済生会病院で研鑚(けんさん)を積み現在に至る。藤田保健衛生大学病院皮膚科学助手、福井県済生会病院皮膚科非常勤医師、日本医師会認定産業医、日本皮膚科学会正会員、日本美容皮膚科学会会員。アヴェニュー六本木クリニック(https://www.a6-clinic.com)。

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