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頭痛に悩まされ、市販「頭痛薬」多用すると症状悪化!? 薬剤師が教える“3つのリスク”

処方薬は長期間服用してもOK?

Q.症状によって異なるとは思いますが、頭痛に関する処方薬は長期間飲めるように調剤されているのでしょうか。日頃から頭痛に悩まされる場合、できるだけ医療機関で薬を処方してもらうのが望ましいのでしょうか。

真部さん「医師の管理下に限っての話ですが、処方薬は長期間服用することが可能です。もちろん、処方薬であっても連用すれば乱用となり得るため、長期にわたる処方では頓服薬(症状が出たときに飲む薬)が想定されています。また、慢性的な片頭痛に関しては、予防薬によって頓服の痛み止めを飲む回数を減らすことができる場合、予防薬を長期処方することもあります。

そして、こういった処方薬は症状や体質に応じ、効果・副作用を考慮して用量・服薬期間が調整されています。頭痛は種類によってアプローチが異なり、特に慢性の場合は市販薬だけでは対応できないケースが多いため、頭痛専門外来や脳神経内科の受診をお勧めします。

頭痛を治すためには、服薬だけでなく、毎日どういうときに頭痛が起きるのかを洗い出すセルフケアも大切なので、専門医から『頭痛ダイアリー』をつけるなどの指示があるはずです。食生活や生活習慣など、頭痛が起こるきっかけをご自身で知ることができれば、それを避ける工夫もしやすくなるでしょう」

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 頭痛と頭痛薬にはそれぞれ種類があり、痛みによって効く薬、効かない薬があるということです。自己判断で市販の頭痛薬を飲み続けると薬物乱用頭痛になったり、胃腸や腎機能などに悪影響を及ぼしたりするなど大変危険だといいます。頭痛が長引く場合は頭痛専門外来や脳神経内科を受診してみてはいかがでしょうか。

(オトナンサー編集部)

【要注意】「えっ…!」 これが「頭痛薬」を多用したときに生じる“症状”です

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真部眞澄(まなべ・ますみ)

薬剤師

東京薬科大学を卒業後、日商岩井(現・双日)に勤務。結婚、出産後、調剤薬局に23年間勤務をしながら「お薬だけに依存させない薬剤師」として活動中。現在お薬を飲み始めた40代・50代の女性に、薬だけに頼らない改善策をアドバイスしている。薬を勧めるはずの薬剤師が薬だけに依存させないことを目指すのは、多くの患者の10年後、20年後の薬の量が2倍、3倍になるのを見てきたから。初期に「より踏み込んで改善策を伝えていたら減薬や維持ができたのでは」と後悔し、これを目指すきっかけとなった。公式ホームページ(https://m-inflore.com/)。

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