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不妊治療強要、地獄の日々でうつに…義両親のセクハラ・モラハラに悩む女性たち

義理の両親との関係に悩む人は多いですが、中には、驚くようなモラハラ・セクハラを受けているケースもあるようです。義両親に関する相談を多数受けてきた筆者が紹介します。

義理の両親からセクハラ、モラハラ…
義理の両親からセクハラ、モラハラ…

 義理の両親との関係に悩んでいる人は都市部にも地方にも多数います。同居でなくとも、連絡が来るたびにトラブルがあり、悔しい思いをするという人たちの声は少なくありません。堂々と反撃する妻やグッと腹に抱えて愛想笑いをする妻。無視して、今の会話はなかったことにする妻など、タイプはさまざまです。義両親に関する相談を受けていて、印象に残っているケースがいくつかあります。ギョッとするようなモラハラ・セクハラ事象をお伝えしましょう。

義父がバスルームのドアを…

 花梨さん(38歳、仮名)は結婚4年目で、3つ年下の夫がいます。彼女はフルタイムワーカーで、夫と相談して、子どもはつくらないと決め、2人で仲よく暮らしています。そんな花梨さんの、義父(60代)に関する結婚初期の悩みを聞きました。

 電車で30分ほどの距離に住んでいる義理の両親の元に花梨さん夫婦が行くのは、お正月くらいです。しかし、結婚当初、義父は何かにつけて、花梨さんたちの家にやってきました。お酒が大好きな義父は外でお酒を飲むと真っすぐ家に帰らず、花梨さん夫婦の元に来ることがあったのです。

 深夜にやってきた義父を邪険にすることもできず、家に上げ、そのまま泊まらせることもありました。義父は花梨さんのそばを離れず、彼女がお風呂に入ろうとすると冗談っぽく、「一緒に入りたいなあ」などと言ったり、酔っ払ったふりをして、バスルームの扉を開けたりしていたそうです。職場なら、この言動だけでもセクハラでアウトです。

 夫が真剣に怒ると「すまん、すまん。酒にやられたな」と平謝りし、翌朝は普通の態度で家に帰っていく。そんなことが何度かありました。

 酔っ払っていないときや義母がいるときは、セクハラはなかったといいます。気持ち悪いけれど何とか耐えていた花梨さん。しかし、この時期、義母はどう思っていたのでしょう。外で飲むと真っすぐ帰らず、花梨さん夫婦の家に泊まる義父に、義母は疑念を抱いていたのではないか――。そう思われる決定的な出来事がありました。

 ある日、花梨さんは自分の下着がしまわれている引き出しを、義父が開けているのを見掛けます。夫は腹を立て、父親を注意してほしいと母親に頼んだそうです。

 その話にびっくりした義母は事もあろうに、花梨さんが義父に気を持たせるようなことをしたのではないかと言い始めました。「真面目で仕事一直線。浮いた話なんて、これまで一度もなかった父さんがそんなことをするはずがない」と。義母自身もとても硬派な人だっただけに、事実を受け入れることができなかったのでしょう。

 揚げ句の果てには「花梨さんがうそをついて、一人息子と自分たちの仲を引き裂こうとしているのではないか」と義母の妄想が始まったのです。花梨さんは堪忍袋の緒が切れ、夫に「もう二度と義理の両親との交流はしない。夫の実家には行かないし、義父が家に来ても泊めない。泊めるなら、自分はホテルか友人宅に泊まる」と宣言しました。

 慌てた夫が両親に状況を話すと、義父はうなずきましたが、義母は相変わらずの態度だったそうです。花梨さんは宣言通り、その後、義理の両親とは一切交流していません。

不妊治療について来る義母

 35歳で結婚した美由紀さん(38歳、仮名)。夫は8つ年上です。できるだけ若いうちに子育てをしたいと、結婚してすぐに子どもをつくろうと計画しましたが、なかなかうまくいきません。1年がたった頃、義母が「子どもはつくらないの?」と夫に尋ねたそうです。夫は何の悪気もなく、「頑張っているんだけどできないんだよね」と答えました。

 すると突然、大量の不妊治療クリニックのパンフレットを持った義母が美由紀さん夫婦の家を訪れます。「一刻も早く、どこに行くか決めなさい。自分も一緒についていってあげる」と言うのです。美由紀さんの両親は遠方に住んでいるので、自分が手伝ってあげるから安心しなさいと。

 気が弱く、心優しい性格の美由紀さんは断ることができず、その場で病院を決め、義母の言うままに予約を入れます。その日から、美由紀さんにとって地獄の日々が始まりました。義母は毎回の通院について来るのはもちろん、美由紀さんの食事や服装にまで口を出すようになったのです。

 妊娠しやすい体づくりのための食事を指導し、自分が決めたメニューを食べさせ、おなかや腰回り、足首、手首などを温めるために絹の下着や靴下を身に着けろと言い、自分が購入した物を美由紀さんに着用させました。美由紀さんが着ていないと、「そんなだから、子どもの一人もつくれないのよ! 本気で母親になる気があるの?」などと罵倒しました。

 子どもが大好きで、心から望んでいた美由紀さん。とげのある言葉の数々にショックを受け、うつのようになってしまい、ついに家から出られなくなってしまいました。美由紀さんが、義母の行為をありがたいと受け入れていると思っていた夫は美由紀さんの状態に驚き、母親に「一切関わるな」と宣言したそうです。

 義母はその状態になって初めて、「自分が悪かった」と美由紀さんに謝りましたが、美由紀さんはまだ元気な状態には戻っていません。

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三松真由美(みまつ・まゆみ)

恋人・夫婦仲相談所 所長(すずね所長)・執筆家

夫婦仲・恋仲に悩む女性会員1万3000名を集め、「結婚・再婚」を真剣に考えるコミュニティーを展開。セックスレス・ED・女性の性機能に詳しく、性を通して男女関係をよくするメソッドを考案。20代若者サークルも運営し、未婚世代への結婚アドバイスも好評を呼ぶ。恋愛・夫婦仲コメンテーターとしても活躍中。著書は「夫婦の『幸せ循環』を呼ぶ秘訣」(講談社)「モンスターワイフ」(同)「40歳からの女性ホルモンを操る53の習慣」(扶桑社)「堂々再婚」(wave出版)など多数。コミック「『君とはもうできない』と言われまして」(KADOKAWA)の監修も手掛ける。恋人・夫婦仲相談所(http://fufunaka.com/)、公式LINEアカウント(https://lin.ee/oTQa13s)、公式note(https://note.com/suzune_16)。

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