息子の卵アレルギーと格闘した4年間 ゆで卵を作る日々、将来の不安、そして晴れて…「よく頑張った」
息子の卵アレルギーと格闘した日々を描いた漫画が話題に。生後11カ月のときに卵アレルギーが発覚した息子。少しずつ治療を進めてきましたが…。
息子の卵アレルギーと格闘した日々を描いた漫画「ムスコとタマゴ」がSNS上で話題となっています。生後11カ月のときに卵アレルギーが発覚した息子。以来、少しずつ治療を進めてきましたが、約4年たった頃には…という内容で「参考になります」「息子くん、よく頑張った」「ママもお疲れさま」などの声が上がっています。作者の女性に聞きました。
息子が大きくなったら伝えたい
この漫画を描いたのは、パート主婦のなつ(ペンネーム)さん(34)です。インスタグラムで育児漫画やイラストを発表しています。
Q.漫画を描き始めたのは、いつごろからでしょうか。
なつさん「本格的に描き始めたのは2021年の3月からです。コロナウイルスが大流行したのをきっかけに、後悔のないよう、自分のやりたいことをやろうと思いました」
Q.今回の漫画を描いたきっかけは。
なつさん「アレルギーは重度の方や、アナフィラキシーショックで亡くなられる方もいらっしゃる、とてもセンシティブな内容なので、描くべきかどうか悩みました。しかし、息子が大きくなったときに『こんなふうだったんだよ』と伝えられるよう、忘れないうちに描こうと思いました」
Q.卵アレルギーだと分かったとき、どのように思いましたか。
なつさん「私も主人もアレルギーやアトピーがある家系なので、『やっぱりか』と思いました」
Q.家庭では、他のご家族も一緒に卵を食べなかったのでしょうか。
なつさん「自宅の食事にはほとんど、卵は出しませんでした。加工品やお菓子にも含まれているので、使える食材も限られていました。外食でも息子と同じものを食べていたので、私はほとんど食べていません」
Q.「食べたいのに食べられない」と耐える息子さんを見て、どのように思っていましたか。
なつさん「我慢させてばかりでかわいそうだと思うことは、かなり多かったです。成長するにつれ、本人も理解して、『これは卵が入ってる?』と聞いてくれるようになったのは、ありがたかったです」
Q.主治医の先生とは信頼関係が築けていたのでしょうか。
なつさん「とても良い先生に巡り会えました。事故が起きないように進みは少しずつでしたが、息子や私のメンタルへのフォローもしっかりしていただいたので、一緒に頑張れました」
Q.漫画に書ききれない、つらさや苦労があったら教えてください。
なつさん「息子の卵アレルギーの治癒が自分にかかっていることのプレッシャーは、とても大きかったです。必ず毎日、指示された量の卵を食べること、皮膚が荒れてしまわないよう、ケアを欠かさないことが治療を進める絶対条件だったので、忘れないようにいつも気を張っていました」
Q.卵アレルギーだったこと、それを克服したことで発見や喜びがありましたか。
なつさん「たくさんの医療従事者の方に出会えて、いろいろな相談ができたことはとてもよかったです。また、自分でアレルギーについて調べるきっかけにもなりました。克服してからは、卵が入っているメニューを作れるし、外食でも何でも食べられる。食にまつわる全てのことが本当にうれしかったです」
Q.卵を使った料理を食べた息子さんは、どのような感想を口にしていたのでしょうか。
なつさん「オムライスを初めて食べたときは、とても喜んでいました。しばらくはオムライスの日が多くなりました」
Q.漫画について、どのような意見が寄せられていますか。
なつさん「大変だったんだねというお声を頂き、本当に報われる思いです。また、『実は卵アレルギーの反応があったので、明日、検査をするんです』といったお声もありました。アレルギーのお子さんが増えていると聞くので、何か少しでも参考になればうれしいです。
ただ、漫画の中でも少し触れているのですが、アレルギーの治療は人それぞれ全く違います。何かしらアレルギーの可能性がある場合は、絶対に私の投稿をまねせず、まず、お医者さんに相談をしてください。血液検査などで調べて、主治医の指示を必ず守って、事故のないよう注意していただきたいです」
Q.現在、取り組んでいる創作活動は。
なつさん「息子を出産して5年たつのですが、忘れないうちに出産レポに挑戦したいと思っています。これからも、息子との日常をまったりと更新していきたいです」
(オトナンサー編集部)
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