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SNSで良妻アピールしてるだけ 「夫が手料理を食べない」問題、夫の言い分と打開策

「夫が手料理を食べてくれない」という妻の悩みが注目を集めています。夫はなぜ、食べないのでしょうか。そして、“処方箋”はあるのでしょうか。

妻の手料理、なぜ食べない?
妻の手料理、なぜ食べない?

 タレントの熊田曜子さんの夫が熊田さんに対する暴行の疑いで逮捕され、その後、熊田さんが離婚の意向を表明したというニュースが話題になっています。熊田さんは以前から、「夫が(家で)夕飯を食べてくれない」という悩みをSNSに投稿していたそうです。

 2015年にタキイ種苗(京都市下京区)が「夫婦の食事」に関する調査を行っています。「夫または妻は1週間のうち、何回くらい夕食を作ってくれるか」という質問に、妻の場合の最も多い回答が「毎日」という結果でした。6年前の調査なので、現在だと少し数字が変わる可能性はありますが、まだまだ、日本は「料理は妻が作るもの」という認識の夫婦が多いと思われます。

 熊田さんの離婚劇で「夫が手料理を食べてくれない」という悩みが注目を集め、妻たちの共感を得ています。世の夫たちは“妻の手料理”をどう思っているのでしょうか。そして、実際に「妻の手料理を食べない」夫たちはどうして食べたくないのでしょうか。

俺は残飯処理係じゃない…

 私の所への相談者の中から、「妻に料理を作ってもらっているのに食べない」という3人の男性の声をご紹介します。

「妻が毎日、せっせと料理を作っているのは料理の写真をSNSに投稿して“良い妻”ぶりをアピールし、『いいね』をもらいたいからなんです。出来立てが食べたいのにコーディネートや見た目ばかりを気にしながら写真を撮って、『ようやく食べられる』と思ったら、料理はすっかり冷めていて、こっちの気持ちも冷めちゃいます」(20代)

「お弁当は昨日の晩ご飯の残りを詰めただけ。俺は残飯処理係じゃないよって。何か腹立たしくて、そっくりそのまま残して、『昼飯は上司に誘われて外食した』って言ってます」(32歳)

「子どもに合わせた味付けと見た目の料理で僕の口には合いません。砂糖が多くて、コショウやショウガがないんです。お酒を飲みながら、スパイシーな物を食べるのが僕は好きなので、帰りについつい、行きつけのエスニックバーに寄ってしまうんですよね。家に帰ったら、妻が作ったおかずには手を付けず、お茶漬けだけ食べています。子どものことばかり気にしているので、僕が食べていないことも気にしていないと思いますよ」(37歳)

手料理に“思い”をプラス

 いかがでしょう。この3人の夫たちに共通する感情に気付きましたか。皆、「自分のことを思って、料理を作ってもらえていない」と感じているのです。

 自分の見えのために料理写真を投稿する妻、夫に残り物を食べてもらいたい妻、子どものことしか見えていない妻…もちろん、妻側の言い分があるのは百も承知です。私も、夕食の残り物をそのまま、翌日のお昼に並べることは多々あります。しかし、盛り付けを変えたり、卵で包むなどの小さなアレンジを加えたりすることで、パートナーは気にしなくなります。

「毎日、頭を悩ませて献立を考えているんだから、そんなに言うなら自分で作って」。そう言いたくもなりますよね。ただもし、「夫が自分の作った料理を食べてくれないのはどうしてだろう」「せっかく作った料理なのだから、夫に喜んで食べてもらいたい」という気持ちを抱いているならば、本当に夫を思った料理を作っているかどうか、考えてみるべきなのかもしれません。

 先述の調査結果によると、夫が妻に作ってほしい料理のベスト3は、1位から順に「カレーライス」「から揚げ」「肉じゃが」なのだそうです。「どれも、あまりSNS映えしないかも」「毎日それだと栄養が偏る」のご意見もごもっともです。とはいえ、「夫が本当に食べたがっている料理は何か」を気にするのはラブラブ夫婦の基本です。

 往年の名女優・沢村貞子さんはエッセイストとしても有名でしたが、著書「わたしの献立日記」(中公文庫)には、「家人」と呼ぶ夫のため、毎日の献立に頭を悩ませながら、老夫婦がお互いに一日でも長く健康で生きられるよう、見た目にもおいしい料理を作ろうとする努力の日々がつづられています。

 明治生まれの沢村さんと、令和の時代を生きる私たちとの感覚と常識にはさまざまな違いもありますが、家族の口に入り、健康を維持する料理を作ることがどういうことなのかを改めて考えさせられます。

「夫が私の手料理を食べてくれない」。そう悩んでいるのなら、その手料理に独り善がりではない“思い”をプラスしてみてください。大切なことは夫婦がお互いを思い合い、満足のいく状態にすることです。料理はその一つのツールとなります。

 もちろん、女性のみならず男性、つまり、夫が料理にパワーと“思い”を注いでもいいわけです。愛のあふれる健康的なカップルを目指すには、両者が「相手のために料理をする」という意識を持つこと。この意識が夫婦関係を良好に保つきっかけになると理解しておけば花丸です。手料理にまつわる問題は夫婦のサスティナブルな愛の行方を左右します。妻も夫も手料理に愛を込めて、日々の食卓を重ねていってください。

(「恋人・夫婦仲相談所」所長 三松真由美)

三松真由美(みまつ・まゆみ)

恋人・夫婦仲相談所 所長(すずね所長)・執筆家

夫婦仲・恋仲に悩む女性会員1万3000名を集め、「結婚・再婚」を真剣に考えるコミュニティーを展開。セックスレス・ED・女性の性機能に詳しく、性を通して男女関係をよくするメソッドを考案。20代若者サークルも運営し、未婚世代への結婚アドバイスも好評を呼ぶ。恋愛・夫婦仲コメンテーターとしても活躍中。著書は「夫婦の『幸せ循環』を呼ぶ秘訣」(講談社)「モンスターワイフ」(同)「40歳からの女性ホルモンを操る53の習慣」(扶桑社)「堂々再婚」(wave出版)など多数。コミック「『君とはもうできない』と言われまして」(KADOKAWA)の監修も手掛ける。恋人・夫婦仲相談所(http://fufunaka.com/)、公式LINEアカウント(https://lin.ee/oTQa13s)、公式note(https://note.com/suzune_16)。

コメント

1件のコメント

  1. 俺好みの味じゃない?子どもは大人の味に合わせられないから、どうしても子ども寄りになるのは当然では?それとも、毎日わざわざ別に用意しなくてはならないのかしら?もし、妻が夫に料理を用意して貰った時に同じ内容の不満を言ったとしたら「贅沢だ」と言われるのでは?夕飯の残りの弁当は嫌?共働きの主婦ですが、自身の弁当には夕飯の残りを活用してるし、専業の頃の朝昼は夕飯の残りを食べてましたが?SNSで良妻アピール?楽しみながら綺麗で美味しいご飯を用意してることの何が悪いのでしょう?この意見を言ってる男性方は、当たり前のようにご飯を残してる感じですけど、どんな物であれ手作りなら、一手間は掛かってる筈。それに対し感謝もなく、残す事に罪悪感がないのはただの我儘としか思えないです。うちの場合ですが、最初は旦那の為にと一生懸命料理を用意してきたけれど、好き嫌いが多く、いつも批評家気取りの態度や当たり前のように連絡無しで夕飯スルーする〜という状況が十何年も続き相当のストレスでしたが、数年前から「喜んで何でも食べてくれる娘と息子の為だけに作る」にシフトチェンジし、気持ちがとても楽になりました。この文を女性が書いてる事に驚きです。