オトナンサー|オトナの教養エンタメバラエティー

フェイクファーやフリースが“フワフワ”に復活するウラ技が話題に! 専門家「有効です」

フェイクファーやフリースがふわふわ、さらさらに復活する方法がSNS上で話題に。その方法は「犬猫用ブラシ」でブラッシングするという意外なものでした。

犬猫用ブラシとヘアスプレーで…(@TVXQ_porte_212さんのツイッターより)

 SNS上で「フェイクファーやフリースをふわふわに復活させる方法」が話題に。その方法は「犬猫用ブラシで毛をブラッシングする」というもので「絡まった毛が抜け、びっくりするくらいふわふわに戻る」そうです。これに対し「やってみます」「100均で犬猫用ブラシ買ってくる」「シリコン入りのヘアスプレーを併用するといいらしいけど本当?」「他の素材でも応用できるのかな」など、さまざまな反応が見られます。

 この方法は実際に有効なのでしょうか。オトナンサー編集部では、東京・旗の台にある三共クリーニングの田村嘉浩社長に聞きました。

毛同士がくっついているフェイクファー

Q.この方法は実際に有効でしょうか。

田村さん「フェイクファーは、あまり汚れていないように見えますが、実は湿気や汚れ、汗、また摩擦による静電気の発生で毛同士がくっついたり絡んだりしています。定期的なブラッシングでふわふわにすることは『新調感』を出す上で有効です。フェイクファーは獣毛に似せて作っているため、獣毛の毛並みを『そろえ』『ほぐす』ペットブラシは有効ですが、ペットブラシでなくても大丈夫です。フリースは起毛が多く、毛足の長いものをふっくらさせるには有効ですが、この方法では『切れにくい化学繊維の毛玉』になってしまったものまで取れるか疑問です」

Q.ブラッシングのポイントや注意点を教えてください。

田村さん「ブラッシングは、毛が寝ている部分を優しく数回逆なでします。寝ている毛をいったん起こした後、全体を上下など一定方向になでるときれいに見えます。エチケットブラシのような、ほこりを取るブラシとは違います。ブラシは主に細い金属の毛(棒)がたくさんあり、繊維の奥まで毛をそろえられる長いものがよく、先端に保護用クッションがあればベター。毛が抜けず、基布を傷めないで毛並みをそろえられます。余談ですが、ぬいぐるみにも有効です」

Q.シリコン入りヘアスプレーの併用は有効でしょうか。

田村さん「ブラッシングによって化学繊維を摩擦すると、静電気が発生して絡み合ったり固まったり、空気中のほこりを吸い寄せたりしてしまうので、スプレーは静電気を防止する意味ではとてもよい方法です。また肌触りも滑らかになります。あんまりかけすぎると、毛が湿って寝てしまうので注意してください」

(オトナンサー編集部)

1 2

田村嘉浩(たむら・よしひろ)

三共クリーニング社長

東京・旗の台で1927年から続く三共クリーニングの3代目社長として、テレビや雑誌など各種メディアで活躍する。クリーニング技術を研究する、NPO法人「日本繊維商品めんてなんす研究会」事務局長も務める。お客さまのファッションケアに関する難問を解決するため、洗濯・クリーニングに関する相談などを受け付け、広くクリーニング技術の啓蒙に力を注いでいる。三共クリーニング(http://www.sankyo-c.com/)。

コメント