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強モードで取り残し? 「掃除機」の効果的な使い方や頻度、専門家に聞く

「掃除機」をかけたのに思ったほど、ごみやほこりが取り除けていないことがあります。掃除機はどのように使うとよいのでしょうか。

ほこりやごみを確実に取り除くには?
ほこりやごみを確実に取り除くには?

 日常の掃除の後、「掃除機をかけたのに、ほこりや髪の毛が落ちていた」「掃除機の強モードを使ったのに思ったほど、ほこりが取れていない」といったことがあります。室内にたまった、ほこりや小さなごみを確実に取り除くためには、掃除機はどのように使うとよいのでしょうか。また、共働き世帯のように、平日に掃除機をかけるのが難しい場合、休日にまとめて掃除をしてもよいのでしょうか。

 掃除機を使うのに適切な頻度や効果的な使い方について、ハウスクリーニングアドバイザーの有賀照枝さんに聞きました。

強モードの使用は必要なときだけ

Q.そもそもなぜ、室内にほこりや小さなごみがたまりやすいのでしょうか。

有賀さん「室内のほこりは主に、衣類や布団から出る繊維かすにダニの死骸や花粉などが交ざってできることが多いです。また、ティッシュペーパーなどの紙製品も思いのほか、かすが出ます。生活している限り、ほこりやごみが出るのは避けられません」

Q.掃除機の「強モード」でフローリングや畳などを掃除した後にダストボックスを確認したところ、思ったほど、ほこりやごみが取り除けていないことがあります。なぜなのでしょうか。

有賀さん「強モードの強い風によってかえって、ほこりやごみが散らばってしまうことがよくあります。特に掃除機の排気口を床に近づけた状態で掃除機を使用した場合、ほこりやごみが散らばりやすいです。掃除機を使うときは排気口をできるだけ床から離しましょう。

また、掃除機のかけ方(掃除機のヘッドを早く動かすのか、ゆっくり動かすのか)によっても取れるごみの量が変わってきますし、掃除機をかける場所、掃除機の機種によっても吸引力や性能に違いがあります。強モードでも思ったよりもごみが取り除けない場合、掃除機の使い方を見直してみてください。

なお、掃除機の強モードでフローリングや畳を掃除しても、通常モードや弱モードで掃除をしたときと比べて、取り除けるごみの量はほとんど変わりません。掃除機でフローリングや畳を掃除するときは通常モードや弱モードを使うことをおすすめします」

Q.では、室内にたまったほこりや小さなごみ、髪の毛などを確実に取り除くためには、掃除機をどのように使うとよいのでしょうか。

有賀さん「掃除機をかけるときは基本的に、弱モードや通常モードで掃除をしましょう。弱モードや通常モードでも、ほこりや小さなごみを十分に取り除けますし、先述のように、強モードで掃除機をかけた場合、かえって、ほこりや小さなごみが散らばってしまうことがあるからです。

また、海外メーカーの製品によっては取扱説明書に『日本の住宅は靴を脱いでから部屋に上がることが多く、他国の住宅に比べて室内の汚れは少ないです。通常モードで十分です』という説明書きが加えられていることもあるほどです。

最近の掃除機の中には『排気がクリーン』とうたう製品もありますが、掃除機をかけたときは掃除機の風で、室内にたまったほこりやごみが舞いやすくなります。そのため、掃除機を使うときは、基本的には窓を開けましょう。また、舞い上がったほこりが家の外に流れ出るように、掃除機をかけた後もしばらく、窓を開けたままにしておき、換気を続けます。

掃除の基本は『上から下へ』 といわれています。掃除機はまず、棚や机の上など床よりも高い場所からかけましょう。その際はノズルなどのアタッチメント(掃除機の付属品)を活用してください。

掃除機で床を掃除する際は、掃除機を素早く前後に動かすよりもゆっくり動かした方がごみがよく取れます。押すときよりも引くときの方がよく、ごみが取れるので、掃除機のヘッドが床面に吸い付いている感覚を確認しながら、一度往復した道筋を半分程度横にずらしつつ、掃除機をかけましょう。

フローリングや畳を掃除するときはできる限り、目に沿って掃除機をかけましょう。部屋の隅やフローリングのつなぎ目部分、畳の目など、溝や凹凸部分に入り込んでしまっているほこりは掃除機をかけただけでは取り除けない場合もあります。ブラシなどでほこりをかき出してから吸引するか、掃除機のアタッチメントを使って吸引した方がよいでしょう。

カーペットは倒れている毛を起こすようにしながら、一方向からだけではなく、前後、左右、場合によっては斜めと、いろいろな方向からかけた方が毛の奥に入り込んだごみもよく取れます」

Q.掃除機を使うのに適切な頻度や時間帯について教えてください。例えば、共働きで午前中に掃除できない場合、夜に掃除機をかけてもよいのでしょうか。

有賀さん「掃除機は毎日かけるのが理想的です。ただし、各家庭によって家族構成や生活リズム、部屋の汚れ具合などが違うため、毎日かけることにこだわる必要はないと思います。掃除機をかけるのは2、3日に1回、それでも難しいようであれば、週1回(土日のいずれか)でも構いません。家庭の状況に合わせて判断しましょう。

マンションなどの集合住宅に住んでいる場合、夜に掃除機をかけると音で隣の部屋や階下の部屋の住民に迷惑をかける可能性があります。また、先述のように、掃除機をかけると風でほこりやごみが舞いやすくなるため、夜に掃除機をかけると就寝中にほこりを吸い込む可能性もあります。できれば、人の動きが比較的少ない日中の時間帯に掃除機をかけるとよいでしょう。

『頻繁に掃除機をかけられない』『夜にしか掃除機をかけられない』という場合は、フローリング用のワイパーを併用してみてはいかがでしょうか」

Q.掃除機を使うときの注意点について教えてください。

有賀さん「力を入れて掃除機をかけると、掃除機を動かす勢いで壁や家具に掃除機のヘッドが当たったり、フローリングなど床の素材によっては摩擦で傷がついたりする可能性もあります。掃除機をかけるときは力を入れ過ぎないように注意してください。掃除機を使った後は吸引力をなるべく落とさないように、定期的に掃除機のヘッドやアタッチメント、ダストボックス部分などの手入れを忘れずに行いましょう」

Q.掃除機の「強モード」は、どのようなときに使うと役立つのでしょうか。

有賀さん「お菓子のかすなどの大きめのごみや、布団やマットレスなどの布製品に付着したごみを取るときなど、強力な吸引力が必要なときに強モードを使います。例えば、わが家では、猫のトイレから飛び散った猫砂をコードレス掃除機で吸い取るときに強モードを使っています。通常モードで吸い取った場合、電源を切ると数粒の猫砂が掃除機のヘッドから落ちることがありますが、強モードで吸った場合はしっかりダストボックスに収まるので、こぼれてくることがありません」

(オトナンサー編集部)

有賀照枝(ありが・てるえ)

整理収納コンサルタント、ハウスクリーニング技能士

ハート・コード代表取締役。一般社団法人ライフ・アレンジ協会特別講師。2007年から家事代行・整理収納サービス開始。現場をよく知る整理収納のプロとして、セミナー講師、ジュピターショップチャンネルなどメディア多数出演中。「部屋磨きは自分磨き・職場磨きはスタッフ磨きに通じる」がモットー。著書「片付けが苦手な子が驚くほど変わる本」(青春出版社)。ハート・コード(https://www.heartscode.com/)。

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