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メールとチャットの使い分けは? 配慮が伝わる「コミュニケーションツール」のマナー【新時代のビジネスマナー】

ウィズコロナ時代にふさわしい新しいビジネスマナーについて、各界で活躍するビジネスパーソンを育成してきたマナーコンサルタントのマナー西出ひろ子さんが解説します。

「コミュニケーションツール」に気遣いは必要?
「コミュニケーションツール」に気遣いは必要?

 新型コロナウイルスにより、テレワークが常態化するなど、これまでのビジネスの常識が大きく変化した現在。人々の働き方がガラリと変わった今、ビジネスシーンにおいて、どのような振る舞い方をすればいいのか模索している人も多いと思います。

 この連載では、ウィズコロナ時代にふさわしい新しいビジネスマナーについて、年間100件以上の研修を通して、各回で活躍するビジネスパーソンを育成してきたマナーコンサルタントのマナー西出ひろ子さんに4回にわたって聞きます。最新刊に「入社1年目の教科書 ビジュアル版 ビジネスの基本とマナー」(3月2日発売)があります。

 今回のテーマは、使い分けやマナーに迷う人が多い「オンラインコミュニケーションツール」です。

「伝わるビジネスのメール」をおさらい

 数年前まで、オンラインでの文章のやりとりといえば、eメールが主流でした。ところが近年では「Slack」「ChatWork」などのチャットツールも加わり、上手な使い方やふさわしいマナーに迷う人も増えてきています。逆に、新人や若手層は短文のコミュニケーションの方が慣れているため、eメールの適切な使い方を知らない人も少なくありません。まずは誰でも使える「伝わりやすいビジネスメール」の書き方を確認しておきましょう。

・件名はひと目で伝わる内容に
面倒と思うかもしれませんが、会社名と名前も加えると誰からのものか分かりやすく、安心できます。

・冒頭であいさつを
「いつもお世話になっております」が一般的。「○○さん、いつもお世話になっております」と相手の名前を入れると気持ちが伝わりやすくなります。

・1行は35文字までが目安
メールは行頭を空けません。1段落は長くても5~6行までにとどめ、箇条書きも活用を。1行は20字までにすると、ひと目で読める配慮となります。

・必ず署名を
相手があなたに「すぐに電話をかけたい」「資料を郵送したい」「会社を訪れたい」というとき、連絡先を確認しやすくする配慮です。

 さらに、送信後は取り消しができないので、送る前には必ず見直しをすると安心ですね。誤った内容を送ってしまった場合はすぐにメールでおわびし、正しい内容を再送信するとともに、誤送メールは削除を依頼するとよいでしょう。

便利なチャットでも相手への配慮は忘れずに

 メールのようなかしこまった書式が不要なのが「Slack」「ChatWork」などのビジネスチャット。手軽にコミュニケーションが取れるので、社内の人への事実関係の報告に活用される例が増えていますが、手軽とはいえ、あくまでビジネス上のやりとりです。相手への配慮を忘れず、チャットの特性を生かした使い方を意識してみましょう。

・言葉遣いはビジネス会話と同様に
メールのような定型文が不要とはいえ、ビジネスで使用する場合には、対面での会話と同じように敬語を用いましょう。相手に伝わるように分かりやすく、かつ丁寧な言い回しを心がけます。

・使う時間にメリハリを
手軽さゆえに何往復もやりとりを続けてしまいがちなチャットツール。使用は業務時間内だけにするなど、周囲に合わせてルールを決めるとよいでしょう。

・相手の返事はゆったりと待つ
メールより気軽に送れるからといって、相手からの迅速な反応を強制するものではありません。急ぎで返事が欲しいときは電話など他の手段を選ぶ方がよいですね。一方で、あなた自身の返事は可能な限り迅速に行うと安心です。

 メールとビジネスチャットの上手な使い分けについては、現在模索中という会社が多いようです。メールは社外の人とのコミュニケーション、ビジネスチャットは社内の人との連絡や報告に活用する例が増えています。

 一つの答えにこだわらず、状況や相手などに応じて臨機応変にコミュニケーションを取るのが新時代のビジネスマナー。お互いにストレスになることなく、心地よくなるコミュニケーションの方法を相談してみると、それ自体が相手への配慮となり、よりよい関係が築けるのではないでしょうか。

 ビジネスチャットは比較的新しいコミュニケーションツールなので、新人の皆さんの方が使いこなすのが得意かもしれませんね。よりよい活用方法を思いついたら、上司や先輩に提案してみるのも、よいコミュニケーションとなるかもしれません。

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マナー西出ひろ子

マナーコンサルタント、マナー評論家、マナー解説者、ヒロコマナーグループ代表

マナー西出ひろ子としても活動。大妻女子大学卒業後、国会議員などの秘書職を経て、マナー講師として独立。31歳でマナーの本場英国へ単身渡英。オックスフォード大学大学院遺伝子学研究者のビジネスパートナーと起業し、お互いをプラスに導くヒロコ流マナー論を確立させる。帰国後、名だたる企業300社以上にマナー研修やおもてなし、営業接客マナー研修、マナーコンサルティングなどを行い、他に類を見ない唯一無二の指導と称賛される。その実績はテレビや新聞、雑誌などで「マナー界のカリスマ」として多数紹介。「マナーの賢人」として「ソロモン流」(テレビ東京)などのドキュメンタリー番組でも報道された。NHK大河ドラマ「いだでん」「花燃ゆ」「龍馬伝」、映画「るろうに剣心 伝説の最期編」などのドラマや映画、書籍で、マナー指導・監修者としても活躍中。著書は28万部突破の「お仕事のマナーとコツ」(学研プラス)「マナーコンサルタントがこっそり教える 実は恥ずかしい思い込みマナー」(PHP研究所)「運のいい人のマナー」(清流出版)など監修含め国内外で95冊以上。「10歳までに身につけたい 一生困らない子どものマナー」(青春出版社)など子どものマナーから、ビジネスマナーやテーブルマナーなどマナーのすべてに精通。2021年最新刊「入社1年目の新しい教科書 新・ビジネスマナーの基本とマナー」(学研プラス)は発売前から好評。ヒロコマナーグループ(http://www.hirokomanner-group.com)、プレミアムVIPマナーサロン(http://www.erh27.com)。
※「TPPPO」「先手必笑」「マナーコミュニケーション」は西出博子の登録商標です。

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