夫の不倫発覚…妻に求められる行動、結婚生活再生に必要なことは?
夫の不倫が発覚した後、妻がどう振る舞えば、その先の結婚生活に光が見えるのでしょうか。新しい時代の「不倫後」とは。

多くの不倫報道が世間をにぎわせた、2020年の芸能界。懲りもせず、幾度目かの不倫が発覚した男性芸能人も少なくなく、ひどいバッシングが繰り広げられました。バッシングの元となっているのは「不倫=悪」という考え方で「悪いことをしたのだから、いくらでもたたいてよい」という理屈なのでしょうが、世間はそれで気が済んでも、当事者である妻はたまったものじゃありません。
では、不倫された妻がどう振る舞えば、その先の結婚生活に光が見えるのか。新しい生活様式でライフスタイルを変える意識が芽生えた今、新しい時代の「不倫後」を考えてみましょう。
ファーストワードで発してはいけない言葉
夫の不倫が発覚したとき、してはいけないことが1つあります。それは「下げ言葉」を言うことです。例えば、「最低男!」「人間のクズ」「汚らわしい、汚い。触らないで」「離婚よ」「あなたの実家に電話する」…。
言霊(ことだま)といわれるように、言葉には力があります。声に出して言った途端、それはネガティブな感情として相手と自分に降り掛かります。もちろん、妻自身も不愉快極まりない気持ちであることは分かります。しかし、このファーストワードで力関係が決まるといっても過言ではありません。1発目で怒りをあらわにすると「動揺が激しい」と察知されます。
また、こうした言葉を発することで、自分を「悪の権化」のように見せてしまいます。言われた相手は悪いことをしておきながら、それを棚上げして心の中で「そんな態度がむかつくから、君のことが嫌になったんだ」とつぶやくかもしれません。不倫発覚後、1発目の言葉で相手を地に落とすような下げ言葉は絶対に言わないことが鉄則です。
その上で実行したい、不倫が発覚した直後の「推しアクション」を5つご紹介します。
【大きく深呼吸した後、ゆっくりと数字を数える】
怒りをうまくコントロールする方法「アンガーマネジメント」によると、怒りのピークはたったの6秒だそうです。つまり、その6秒間をやり過ごせば、怒りに任せた言動を防ぐことができるのです。深呼吸をしてゆっくりと数字を6つ数え、怒りのピークをやり過ごす余裕を生み出してください。
【離婚する/しないにかかわらず、証拠を保持】
現在、夫のことが大好きで、離婚なんて1ミリも考えていなかったとしても、一寸先は闇。冷静になった頃に「やはり、やり直しは無理」と思う可能性もあります。夫が相手と別れられず、ズルズルとくすぶることもあるからです。そのため、離婚も視野に入れて証拠を残しておきましょう。
例えば、「自白」を始めたら、こっそりと録音します。この“こっそり”がポイントです。あからさまに録音していることがバレたら、逆切れされたり、真実を隠されたりして、別の波風が立つ可能性があります。あくまでも証拠はこっそりと手元に残してください。
確実な証拠となるのは、夫が自ら不倫を認めている肉声や不倫相手とのやりとりです。中には、LINEではなく、インスタグラムのメッセージでやりとりを行っているケースもあります。あらゆるSNSのメッセージ機能に残されている足跡が、不倫された妻を救う武器になるのです。
自分で証拠が取れない場合、私は探偵事務所への依頼を勧めています。この場合は、あえて“泳がせる”というテクニックを使うことも必要になってきます。
【相談する相手を間違えるな】
不倫を疑ったり、発覚したりした際、それを話すのは本当に心を許せる友人、もしくは親族限定にしましょう。「味方だと思っていた人が実は違った」なんてことはよくある話です。もし会社に告げ口されて、夫自身が降格・減給・転勤などになったら、妻にとってもマイナスとなります。
私の運営する「恋人・夫婦仲相談所」に来訪する人からは「友達に相談したんですけど」とよく聞きます。どんな回答だったのか尋ねると、的を射ていなかったり、余計に泥沼にはまるようなアドバイスだったりします。例えば、「相手の女の家に押し掛けて騒げ」「無言電話をかけ続けたら怖がって、相手が身を引くよ」「離婚届をちらつかせろ」「あなたもやっちゃえ」などです。
「不倫の相談を複数の友達にしてはいけない」。これは私の鉄板アドバイスです。友達とは守秘義務を結ばないので、「内緒だけど」と言っても別の人に話す場合もあり、不倫話が広まるリスクが高まるからです。また、責任がない立場なので、とんちんかんなアドバイスをするケースも多いです。友達をあてにしてはいけません。
【「修復して、愛のあふれる関係性を取り戻したいのか否か」を自己に問う】
もし、元通りの2人に戻りたいのであれば、必ずやらなければいけないことがあります。「今まで自分が夫にどんな態度を取ってきたのか」を省みることです。
基本の「おはよう」「いってらっしゃい」「おかえり」を笑顔で言っていない。笑顔まではなくとも、目を合わさずに言っていた。会話といえば、子どもの送り迎えや学校のことなど事務的なやりとりのみだった。口を開けば、「疲れた」や愚痴、家事への不満が飛び出る。「私だけが損している」と思いながら日々を過ごしていた…などなど、自分では気付かなかった「夫婦の基本態度」がゼロ点のまま3年、4年と生活してしまっていた場合があります。
「そんなことを言っても、不倫する方が絶対“悪”!」という声が聞こえますが、妻自身の至らぬ点を振り返ることで、夫の道徳心が揺さぶられることもあります。お互いが反省して、夫婦2人ともが変わっていくことと、夫だけに猛反省させて妻が「どや顔」を続けることを比べるなら、前者の方が肩の力を抜いて暮らしていけると思いませんか。
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