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白波多カミン、演技初挑戦は「役を固めすぎず、瞬発力も面白い」

映画「東京バタフライ」主演の白波多カミンさんに、台本の感想や役と似ているところなどを聞きました。

白波多カミンさん
白波多カミンさん

 映画「東京バタフライ」で主演を務めるシンガー・ソングライターの白波多カミンさん。同作は、大学時代にバンドを組んでいた安曇(白波多さん)、仁(水石亜飛夢さん)、修(小林竜樹さん)、稔(黒住尚生さん)はメジャーデビューを期待されていましたが、デビュー直前、ささいな行き違いから解散してしまいます。6年後、それぞれの道を歩んでいた彼らは、ふとしたことから再び集まり…夢を追う若者たちの再生を描いたヒューマンドラマです。

 オトナンサー編集部では、白波多さんに単独インタビューを実施。台本の感想や役と似ているところ、主題歌に込められた思いなどを聞きました。

オファーは、だまされているのかと…

Q.オファーされたときの感想をお願いします。

白波多さん(以下敬称略)「本当かなという気がして、今もそんな気がしています(笑)光栄で、生きててよかったと思いました。こんなお話を頂けるとは思わなかったし、本当に人生って何があるか分からないと思いました。オファーの話を聞いたときもだまされていると思いましたが、そんな経験ができるならうれしいと思いました」

Q.台本を読まれていかがでしたか。

白波多「バンドの話で自分と重なる部分がありました。自分とは、まるで違う役を演じるんじゃないんだなというのが最初の印象でした」

Q.ご自身に重なった部分を教えてください。

白波多「私自身もメジャーデビューしてから困難なことがあったり、音楽は自分だけでするわけじゃないので、環境と自分の気持ちがうまくいかない場面もあります。そういうところで共感できるところもありました。安曇は自分が納得しないと歌えない人で、私も納得していないとできないタイプなので、そこが特に重なっていました」

Q.安曇を演じていかがでしたか。

白波多「安曇はみんなのメジャーデビューしたいという気持ちと、曲を勝手に変えられて歌いたくないという気持ちの板挟みで、レコーディングするべきかどうか悩んでいます。私だったら、自分のことだけでいっぱいいっぱいになるので、もっと前にできませんって言うと思います。共感できた部分は、安曇の物事を自分できちんと考えて納得してから、一つ一つのことをしていくところと、内に秘めたグツグツした感情が強いところです」

Q.演技初挑戦のお気持ちを教えてください。

白波多「演技をすることが初めてなので、台本を読んでも、うまくセリフが入ってきませんでした。小説を読むような感じで読めていると思っていましたが、自分が演じるための台本の読み方と、小説みたいに物語として読むのはまったく違うと気が付いていくところから始まりました。

そういうことの連続で、台本に書いてあることを口に出すにしても、自分がそう思っていないと気持ち悪いというか、違和感があります。違和感をなくすにはどうしたらいいのか考えて、『私は安曇』と信じ込むことに集中することにしました。

役を固めすぎず、瞬発力や反応も面白いんだと思い、俳優さんの言い方によって、安曇の反応も変わる余地を残しておくように意識していました。私はお芝居について何も分からないところから入っていたので、俳優さんがリードしてくださいました。

『おいっ』て言われて、驚いて振り返るシーンがあるんですが、台本を読んでいるから、『おいっ』て言われることが分かっているのでなかなか自然に驚けないことがありました。小林竜樹さんがさりげなく気をきかせてくれて、『おいっ』て言いながら、かばんを引っ張ってくれていたので自然と驚く反応ができました。というか普通にびっくりしました。

そういうたくさんの共演者さんの支えがあって、安曇という役が出来上がっていったのだと思います。今回、初めての演技をして、課題もたくさん見つかったので、もっともっとお芝居がしてみたいと思いました」

Q.楽曲「バタフライ」が主題歌に起用されました。

白波多「前に作った曲で、この作品ために書き下ろした曲ではありませんが、起用されて光栄でした。この曲が再び解釈されて、世の中に作品としてまったく違う形で出ることが、曲が独り立ちしたような気持ちになれてうれしかったです」

 映画「東京バタフライ」は公開中。

(オトナンサー編集部)

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