ウェブサイトの「リンクテキスト」はなぜ青色なのか
ウェブサイト上にある、ユーザーを別のページに誘導するための「リンクテキスト」ですが、その色にはなぜ「青」が使われるのでしょうか。そこにある「戦略的意味」について専門家に聞きました。
インターネットが爆発的に普及した昨今、多くの人が毎日、何らかのウェブサイトを訪れてコンテンツを視聴したり、ショッピングを楽しんだりしています。
ウェブサイトといえば、そのページから別のページにユーザーを誘導する「リンクテキスト」の存在が不可欠ですが、皆さんはこのリンクテキストの「色」に着目したことがありますか。そう「青」ですね。実はこの青には深い「戦略的意味」があるのです。
オトナンサー編集部では、その意味について、カラー&イメージコンサルタントの花岡ふみよさんに聞きました。
クリック率に大きな影響も
そもそも、リンクテキストの青は「WWW(ワールド・ワイド・ウェブ)」の黎明期から使用され、現在はインターネットにおけるスタンダードとして、多くのサイトに採用されています。「Google」「Yahoo!」といった検索エンジンも、検索結果のテキストリンクは基本的に青であり「リンクテキスト=青」は私たちの共通認識と言えるでしょう。
米グーグルは2012年、リンクテキストの色に関する実験を行い、検索エンジンに50種類以上の青を使用して色ごとのクリック数を計算しました。世界各地で実験を実施した結果、最もクリック率の高い青が特定。その青が検索結果表示におけるリンクテキストとして、採用されたそうです。
その後、米マイクロソフトの検索エンジン「Bing」でも同様の実験が行われ、リンクテキストの青がグーグルのものと似た青にリニューアルされました。その結果、広告クリック数が増加し、年間売上高が8000万ドル増加したそうです。マイクロソフトのそれ以前の検索エンジン「Live Search」はもう少し明るい青を使用していました。
「色みを暗くするとまぶしさが減り、目に優しい落ち着いた青になります。色の明度は文字の読みやすさに影響を与える重要な要素なのです」(花岡さん)
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